6月になると『父の日』があります。
もちろんご存じの方も多いとは思いますが、「いつ?」と聞かれてみなさんはっきり答えられるでしょうか?
母の日だと「5月の第2日曜日」と知っている方も増えると思います。
また母の日には「赤いカーネーション」というのが定番の贈り物になると思いますが、『父の日』に贈るプレゼントの定番は何?と聞かれてはっきり答えられるでしょうか?
どうしても母の日に比べると浸透度が弱い気がする『父の日』ですが、そんな父の日の意味や由来を紹介します。
父の日のことをもって知って、日頃の感謝を伝えてみるのはどうでしょうか。
Table of Contents
父の日の意味と由来とは?
『母の日』に比べると印象の薄い『父の日」ですが、『父の日』の意味や由来について色々紹介していきましょう。
父の日はいつ?
『父の日』
は6月の第3日曜日です。「父に感謝を表す日」という意味があります。
父の日の由来について
1909年にアメリカ、ワシントン州の東部に位置するスポケーンに住むソノラ・スマート・ドッド(ジョン・ブルース・ドッド夫人とも呼ばれます)という女性の提唱によって広められました。
1861年4月12日、彼女がまだ幼い頃、南北戦争が勃発します。
北軍の軍人で「軍曹」だった彼女の父ウィリアムも招集されてしまいます。彼女を含めた6人の子供たち(男の子5人とソノラ)は母親が女手1つで働きながら育てることになります。
しかし、1865年に南北戦争が終結し、ウィリアムが復員で帰ってきてまもなくして、母親は過労が原因なのか体をこわしてしまい亡くなってしまいます。
それからウィリアムは男手1つで6人の子供達を育てることになります。
ウィリアムは再婚もせず、生涯独身で働き通します。しかし、子供達がみな成人になったあとにとうとう彼も亡くなってしまいます。
1909年にソノラ・スマート・ドッドは男手1つで自分たちを育ててくれた父を讃えて、父の誕生月である『6月』に礼拝をしてもらうように教会の牧師にお願いをします。
当時すでに始まっていた『母の日』があるのに対してソノラは『父の日』もあるべきだと考え「母の日のように父に感謝する日を」と牧師教会へ嘆願書を提出します。
翌1910年の6月19日に、父の日の最初の祝典が開催されることになります。
そしてソノラが嘆願してから7年後の1916年、第28代大統領ウッドロー・ウィルソンがワシントン州スポケーンを訪れて父の日の演説を行います。
これによって父の日が一般に認知されるようになり広まります。
1926年にはナショナル ファーザーズ・デイ コミッティがニューヨークで結成されます。
1966年にはアメリカ合衆国第36代大統領リンドン・ジョンソンが父の日を称賛する大統領告示を発し、6月の第3日曜日を『父の日』に定めます。
ここで6月の第3日曜日になったのです。
そして1972年に6月の第3日曜日が『父の日』としてアメリカ合衆国で「国民の休日」になり「父親を尊敬し、称え祝う日」として広まります。
『母の日』の由来についてはコチラ
・母の日の意味と由来について|カーネーションは色によって変わる?
日本での父の日
日本では1950年頃から広まり始めますが、日本では父親にバラが贈られるといった風習はありませんでした。
しかし、1980年代になってから一般的な行事へとなっていきます。
1981年に社団法人日本メンズファッション協会によって「日本ファーザーズ・デイ委員会」が立ち上げられます。
この委員会によって「父の日黄色いリボンキャンペーン」が展開されます。
「身を守る」「愛する人の無事を願う」といった意味がある「黄色」がイメージカラーに選定されるようになり、これがきっかけで「黄色いバラ」や「黄色いリボン」が巻かれたプレゼントが父親に贈られるようになります。
また、この「日本ファーザーズ・デイ委員会」によって毎年”日本で最も素敵なお父さん”を選ぶ「ベスト・ファーザー イエローリボン賞」が開催されています。
日本で父の日が一般的に知られるようになったとは割と最近のことなのです!
父の日に贈る花の意味は?
母の日に贈る花が「カーネーション」であるように、父の日にも贈る定番の花があり、それにはちゃんと意味もあります。
父の日の花は「バラ」になります。
「バラ」にはどんな意味が隠されているのか紹介していきましょう。
父の日に贈るバラの意味
父の日に贈るのは「白いバラ」とされていますが、これはソノラが父の日に父親の墓前に白いバラを供えたからとされています。
1910年の最初の父の日の祝典の際にYMCAの青年が、父を讃えるために「父が健在の者は赤いバラ」「亡くなった者は白いバラ」を身につけたと伝えられています。
父の日に贈る「バラ」色によって変わる花の意味
母の日のカーネーションと同様に、父の日のバラもまたその色によって様々な意味があります。
「存命する父親には赤いバラ」を「亡くなった父親へは白いバラ」を贈るとされていますが、他にもまだあります。
バラ全般の花言葉:「愛」「美」
◆赤いバラ
「あなたを愛してます」「愛情」
「美」「情熱」「熱烈な恋」
◇白いバラ
「純潔」「私はあなたにふさわしい」
「深い尊敬」
◆黄色いバラ
「愛情の薄らぎ」「嫉妬」
「友情」「平和」「献身」
◆ピンクのバラ
「しとやか」「上品」
「感銘」
◆青いバラ
「夢かなう」「不可能」
「奇跡」「神の祝福」
父の日に贈る花として日本で定着してきた「黄色いバラ」ですが”花言葉”の意味からすると「嫉妬」や「愛情の薄らぎ」など好ましくない意味も含まれているので注意が必要です。
贈られるお父様が花言葉を知っておられたら……。
しかし、黄色のバラは本当に綺麗でもあり、正反対の「平和」や「献身」といった意味もあります。
またバラの花は贈る本数によって、20本「感謝」25本「お幸せを祈ります」40本「真実の愛」と意味が変わってきます。
他の色と組み合わせたり、本数を考えて贈るのも良いかもしれません。
父の日に贈るひまわりの花
ひまわりの花も父の日のイメージカラーである「黄色」の花です。
漢字では「向日葵」と書きます。この文字のように太陽に向かってすくすくと咲くひまわりには「元気」や「希望」などのイメージも持てるのではないでしょうか。
ひまわりの花言葉:
「私はあなただけを見つめる」「愛慕」「崇拝」
「あなたは素晴らしい」「熱愛」「偽りの富」
などたくさんの花言葉があります。
なかには贈るにふさわしくない意味の花言葉も含まれていますが、「あなたを幸福にする」というような素敵な花言葉もあります。
たくさんの花言葉の中から自分が父親に感じる花言葉を選んで贈ればそれでよいと思います。
父の日にぴったりな蘭の花
「蘭」
には種類が非常に多く
「胡蝶蘭」「カトレア」「シンピジム」など日本には200種以上の種類があります。
中でも贈り物として人気なのが「胡蝶蘭」になります。
胡蝶蘭全般の花言葉:
「幸福が飛んでくる」「純粋な愛」
◇白の胡蝶蘭
「清純」
◆ピンクの胡蝶蘭
「あなたを愛してます」
◆青い胡蝶蘭
「愛」「尊敬」
『父の日』に贈るにはぴったりの花ですね。
父の日のプレゼントで失礼にあたる意味があるもの
娘や息子から父へのプレゼントの場合はお父様も何をもらっても嬉しいところだと思われるので、特に気にする必要もないかもしれません。
ただ彼氏のお父さんやお義父さんなど、目上の方への贈り物をするときには失礼とされるプレゼントもあります。
マナーとして知っておいても損はないと思うのでご紹介しておきましょう。
◆万年筆やボールペンなどの文房具
少し高級な万年筆やボールペン、高級な物はなかなか自分では買わないので、プレゼントでもらったら嬉しいのでは?とついつい思ってしまいそうなところです。
しかし、プレゼントで文房具を贈ることは「もっと勉学に勤しめ」というイメージを持たれてしまうことがあるので、目上の方へのプレゼントとしては失礼になることもあります。
◆靴下、下着スリッパなど履き物
靴下なんかは定番のプレゼントのようにも思います。
しかし靴下、下着など「下」という文字のつくものは「下に思っている」「見下している」というイメージがあるとして目上の方へのプレゼントとしてはNGなものになっています。
また靴下やスリッパなど足で履くものなどは「相手を踏みつける」という意味を持ってしまうのです。
目上の方へのプレゼントとしては注意が必要です。
◆現金、商品券
もらった相手が好きな物を購入できるので良さそうにも思えるのですがこちらも要注意です。
「これで好きな物を買いなさい」だったり「お金に困ってる」というイメージを連想させてしまい「親切」ではなく「上から目線のメッセージ」として受け取られてしまうことがあるため注意が必要です。
◆カバン・時計・ベルト
これらもビジネスマンだと必要なアイテムなので、プレゼントしたら喜ばれそうに思えます。
しかしカバンや時計は「より勤勉に取り組んでください」という意味になったり、ベルトは「気を抜かず引き締めてください」という意味を持つ場合もあるのです。
◆ハンカチ
ハンカチを渡すことには「別れ」や「手切れ」という意味があるのです。
プレゼントとして選びたくなるところですがこちらも注意が必要です。
こうなってくると何を贈っても何かNGな部分があるんじゃないか?となってしまいそうですね…。
ここに挙げたもので言えば、「現金・商品券」以外であれば必ずしもNGというわけではありません。
相手が喜ぶものと分かっているのであればプレゼントするのもありだと思います。
渡す時に「目上の方に贈るのは失礼にあたるかもしれませんが、お義父さんに使って頂きたくて選びました」などと一言添えてお渡しすれば、相手に嫌な思いをさせることなく喜んでいただけるでしょう。
目上の方へのプレゼントとしてのマナーとしてしっておけば良いかと思います。
「父の日の意味と由来とは?花やプレゼントが表すこととは?」のまとめ
父の日の意味と由来について紹介してきました。
また父の日の贈る定番の花についてや避けた方がよいプレゼントについても解説させて頂きました。
『母の日』に比べると印象の薄い『父の日』ですが、どちらも親のことを大切に思う子供の気持ちから生まれたものです。
どうぞ、素敵な『父の日』をお過ごし下さいませ。
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