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ゴールデンウィークの名前の由来|祝日の名前とNHKでの言い方

投稿日:2019年3月12日 更新日:

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4月の終わりから5月前半にかけての『ゴールデンウィーク』

毎年、大型連休を使って旅行をしたり、少し遠くへ遊びに行ったりする人で高速道路や空港では混雑したりします。

今年はどうして過ごそうかとも悩まれるところだとは思いますが、そんなゴールデンウィークの名前の由来について考えられたことはありますか?

ここではゴールデンウィークの名前に関する由来をご紹介していきたいと思います。
またゴールデンウィークの祝日の名前やNHKがテレビで使う『ゴールデンウィーク』の表現のしかたについても解説させていただきます。

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ゴールデンウィークの名前の由来とは?

ゴールデンウィークのカレンダー

『ゴールデンウィーク』そのまま直訳すると「黄金週間」ですね。
なんとなくイメージするのは、祝日、土日などが続きたくさん仕事や学校を休めるので「黄金のように輝く毎日が続く」から
”黄金週間”。
少しこじつけ感はありますが、そんなところから「ゴールデンウィーク」と言うようになったんじゃないの?
と思っていました。

ところがどっこい、名前の由来は全くそんなことには関係ありませんでした。

ゴールデンウィークについて

1948年(昭和23年)7月20日に「国民の祝日に関する法律」(通称、祝日法)が交付・即日施工されます。

・元日(1月1日)
・成人の日(1月15日)
・春分の日(春分日)
・天皇誕生日(4月29日)
・憲法記念日(5月3日)
・こどもの日(5月5日)
・秋分の日(秋分日)
・文化の日(11月3日)
・勤労感謝の日(11月23日)

の9つの休日が制定されます。

ゴールデンウィークと映画の関係

上記にあげた祝日を見てみると4月の終わりから、5月の初めにかけて休日が集まっています。
その影響もあってか、この休日の期間に映画館に足を運ぶ人の数も増えます。

当時はテレビ放送もまだ始まっていません。
娯楽も今ほど多くはなかったので「映画」は今以上に人々にとっての大きな娯楽の1つだったのです。

そんな中、1951年(昭和26年)5月初めの連休に松竹と大映の競作した獅子文六原作の映画「自由学校」が公開されると、どちらの会社の作品とも大ヒットとなり特に大映では当時創設以来売り上げ記録をつくります。

お正月映画、お盆映画以上の興行成績となったのです。
この大ヒットを残したことで当時、大映の宣伝企画部長であった松山英夫氏は、これからもこの時期に大きな動員数を生み出すことや活性化を目的として「ゴールデンウィーク」と名づけます。

当時ラジオ放送の聴取率の高い時間帯が「ゴールデンタイム」という名前で呼ばれていましたが、そこから引っ掛けて「ゴールデンウィーク」という名前が生まれたのです。

「ゴールデンウィーク」という名前は映画の宣伝用語であり松山氏の造った和製英語に由来するのです。
ちなみに松山英夫氏は翌年常務取締役に就任されます。

これはボックスのタイトルです。
獅子文六原作の小説を映画化したもので、松竹と大映の競作で同じ週に封切られるというめずらしい作品になります。
”共作”ではなく”競作”です。文字通り競争で作られます。
松竹版の配給収入は5823万円。大映の配給収入は8000万円でした。

「ゴールデンウィーク」はラジオから生まれた造語説

もう1つの説があり、それはラジオ業界の言葉に由来するという説です。
NHKがテレビ放送を開始したのが1953年(昭和28年)2月なので、この頃はラジオが日本人にとっての大きな娯楽でありメディアでした。
そしてこの施工された大型連休の期間はラジオの聴取率が高い時間帯で、「黄金週間」と言われていました。
この「黄金週間」というのがインパクトにかけるために、すでに使われていた「ゴールデンタイム」になぞらえて「ゴールデンウィーク」にしたのが由来とするものです。

ゴールドラッシュの時代に由来するという説

アメリカのゴールドラッシュの時代、4月末から5月初めになるとロッキー山脈の雪が解け、流れ出す水から砂金が取れました。
その砂金を取るために町に人が全然いなくなり休日状態になったことに由来するという説です。
しかし、「ゴールデンウィーク」は日本独自の連休なのでこのアメリカの話に由来するというのは少し違うように思えますね。ww

マルコポーロの来日も由来するという説

マルコポーロの『東方見聞録』の中で”黄金の国ジパング”として日本が紹介されていますが、彼が日本に来日したのが5月の初めであったことに由来するという説です。
しかし、実際にはマルコポーロは日本に訪れておらず、中国で聞いた噂話として収録されているのです。
なのでこのマルコポーロ来日に由来するという説も違うでしょう。

 

ゴールデンウィークの祝日の名前

現在のゴールデンウィーク中の祝日の名前をみていくと

4月29日 昭和の日

5月3日 憲法記念日

5月4日 みどりの日

5月5日 こどもの日

となっています。

「昭和の日」という名前の由来

4月29日はもともと「天皇誕生日」としての祝日でした。
昭和天皇の誕生日としての祝日だったので年配の方はそちらの名前の方がなじみがあるでしょう。

そして昭和天皇の崩御のより4月29日の「天皇誕生日」が廃止され、新しく「みどりの日」が祝日として制定されます。

「みどりの日」は1989年(平成元年)から2006年(平成18年)まで適用されますが、2007年(平成19年)からは「昭和の日」という名前へと変わっていきます。

「昭和の日」という名前はもちろん4月29日が昭和天皇の誕生日だったことに由来しています。
「昭和の日」には”激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす”という意義があります。

「みどりの日」の名前の由来

4月29日だった「みどりの日」は2007年(平成19年)に「昭和の日」に変更されたことによって、同年の5月4日に新しく設けられた祝日の名前としてつけられます。。
「みどりの日」という名前は昭和天皇が自然を愛していたことに由来します。
「みどりの日」の意義は”自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ”というものでした。

その5月4日ですが「みどりの日」となる以前、1988年~2006年(昭和63年~平成18年)の間は、日・月曜日を除き「国民の休日」という名前で知られていました。

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「憲法記念日」の名前の由来

1947(昭和22年)5月3日に日本国憲法が施行されたことを記念して制定された祝日です。
名前の通り憲法施行を記念した祝日になります。
憲法記念日の意義は”日本国憲法の施工を記念し、国の成長を期する”というものです。

「こどもの日」の名前の由来

「こどもの日」

とは文字通り”こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する”ことを趣旨として施行された祝日です。
「こどもを1人の人間として大切に思い、こどもの幸せを考える日」でありますが、実はこどもだけではなく「母に感謝する日」でもあるのです!
これに関しては知らなかった方も多いのでは?

5月5日を「こどもの日」に指定してほしいという請願や陳情があり端午の節句である5月5日に制定されました。

 

5月3日の「憲法記念日」と5日の「こどもの日」は昔から変わらずその名前であり続けている祝日です。

昔のゴールデンウィークと現在のゴールデンウィーク

映画「自由学校」に由来すると考えられる『ゴールデンウィーク』。
映画が公開された当時1951年(昭和26年)のゴールデンウィークを見てみると
4/29(日)天皇誕生日
4/30(月)
5/1(火)
5/2(水)
5/3(木)憲法記念日
5/4(金)
5/5(土)こどもの日
5/6(日)休日

振替休日が規定されたのは1973年の4月からです。この時はまだ振替休日がないので4/29が日曜日ですが翌日の4/30は休日にはなっていません。1年を通して見れば祝日が集まっている感はありますが連休といえるのは5/5と5/6の2連休のみです。

今ほど大型連休感は全くしません。
ゴールデンウィークと呼ばれているのが「大型連休」に由来していないのにも納得ですね。

 

では現在のゴールデンウィークはというとどうでしょうか?

4月29日 昭和の日5月3日 憲法記念日5月4日 みどりの日5月5日 こどもの日

この4日が現在のゴールデンウィーク中の祝日になります。
これに振り替え休日や日曜日などが加わって大型連休になります。

今では土曜日が休日のところも多いので、これに土曜日を加えるとさらに大型の連休となります。

2019年のゴールデンウィーク

2019年では天皇の即位の日である5月1日が祝日になります。
そして「祝日法」で「祝日に挟まれた日を休日にする」と定められているので5/1の前日と翌日である5/2が休日になります。

そうすると土曜日が休日の場合になんと

4/27(土)休日
4/28(日)休日
4/39(月)昭和の日
4/30(火)国民の休日
5/1(水)即位の日
5/2(木)国民の休日
5/3(金)憲法記念日
5/4(土)みどりの日
5/5(日)こどもの日
5/6(月)振替休日

10連休という超大型連休になります。
名前の由来とは関係ありませんが、これだけ祝日や休日が続くとまさしく”ゴールデン”な感じがしますね。

ゴールデンウィークの由来が関係?NHKでの言い方は

NHKでは放送法第83条により広告放送の禁止が規定されています。
商品名・商用・企業名などが放送に乗らないように、また宣伝・広告と受け取られないように別の言葉で置き換えられているのです。

「ゴールデンウィーク」という名前は映画業界に由来することから、NHKでは業界の宣伝にならないように別の言葉で表現されています。

NHKが置き換えている言い方
「春の大型連休」

NHKが「春の大型連休」という他の理由

「公共放送であるNHKなので業界宣伝にならないように」という理由意外にもいくつか理由があげられます。

◇一部の企業が「ゴールデンウィーク」という言葉を商標登録しているから
保険の分野においては損害保険ジャパン日本興亜が、また酒類メーカーでは宝ホールディングスが商用登録しているために業界の宣伝になるため使わない。

◇休暇が取れない人から抗議が殺到した
1970年代の「石油ショック」以降に「のんきに何日も休んではいられないのに、なにがゴールデンウィークだ!」といった抗議の電話が放送局に何本もかかってきたそうです。

◇的確な表現ではなくなってきた
週休二日制の定着によって現在では土日を加えると10日ぐらいの連休になることもあり、週間を表す「ウィーク」という表現が的確ではなくなってきたため。

◇外来語、カタカナ語をできるだけ避けたい

◇長すぎるので表記の際に困る

◇年配者に分かりづらい

この様な理由からNHKでは原則ゴールデンウィークは「大型連休」「春の大型連休」「5月の大型連休」として言い換えられるようになりました。

しかし、数回NHKでもニュース番組内でお天気キャスターによって、おそらく”うっかり”だと思われますが「ゴールデンウィーク」という言葉が使われたこともあるそうです。

NHKだけではなく、一部の民放や新聞などでも「ゴールデンウィーク」ではなく「大型連休」が使われています。

もともとは業界用語だったかもしれませんが、今ではもちろん、既にだいぶ前から一般的に使われるようになった名称でもあります。

NHKで使われた事実もあり、普段から当たり前のように使う言葉なのでそのうちNHKや新聞でも普通に使われ出すようになるかもしれませんね。

 

「ゴールデンウィークの名前の由来|祝日の名前とNHKでの言い方」まとめ

ゴールデンウィークの名前の由来やゴールデンウィーク中の祝日の名前の由来に関しても紹介させていただきました。
またNHKがゴールデンウィークを「大型連休」と言い換えることについても解説させていただきました。
欧州諸国やオーストラリアでは年間休日は約10日ほどしかないそうですが、そのぶん有給休暇が日本の約2,3倍あるそうです。
そしてその休暇も個人のタイミングでとることができるので、休暇の日に交通渋滞なども起こりにくいのです。
また「遊び」という目的で休暇をとることもでき、1年間の有休は全て年内に消費するので「休日」をゆっくり休むことができるでしょう。
日本での大型連休といえば、高速道路では大渋滞、空港は混雑し、観光地、テーマパークは人混みでいっぱいといったのがあたりまえなので、なかなかゆっくり休める休日は難しいです。
ゴールデンウィークを休める方も休めない方も素敵なゴールデンウィークとなりますように。

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