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電車

電車の線路に石が敷かれている理由は?木はなぜ?間隔は?

投稿日:2018年10月25日 更新日:

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普段は気づかないことでも、ふとした時に気になることってありますよね?
気になりだしたら知らずにはいれない。

今回は電車に乗っていて気になる疑問についてみてみましょう。

普段よく使う電車、その電車の線路についてです。
どうして線路のレールには石が敷き詰められているの?
なぜレールとレールの間には木が使われてるの?
レールの間隔って決まってるの?
そういった『線路』の疑問を解決していきましょう。

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電車の線路に石が敷かれている理由

線路を見てみると大量に敷き詰められた石がありますよね?
昔から現在に至るまで変わることなく線路の下や周りには石が敷き詰められています。
あの石には名前があり、『バラスト』と呼ばれています。
そしてその『バラスト』を使った軌道(線路のレールと枕木など線路を構成するものを含めた名前)のことを『バラスト軌道』といいます。

では、この線路の石『バラスト』とは一体何のためにあるのでしょうか?
それには、いくつかの理由があります。

・線路のクッションの役目
列車が通過していく時に、よーく観察してみると線路が列車の通過時にグッと沈み込んでるのが分かります。
堅い鉄のレールでも、あれだけ重たい電車が通るとその重みで下に沈むのです。それをクッションのように支える役目をこのたくさんの石がしているのです。

・電車の振動を抑える
列車が通過する際にその振動を石に伝えることによって、線路周辺の民家などに振動が伝わらないようにする効果があります。
地下鉄にこれらのバラスト軌道を使用していないのは、振動が外部に与える影響がないからなのです。

・雑草の生育の防止
雑草の生育による害虫の発生によって線路沿線の民家に迷惑がかかることもあります。石を撒くことによりその防止になっています。

・枕木の移動防止
レールは温度によって伸縮します。レールの伸縮による枕木の移動を防止する役目があります。

電車の線路に敷かれている石『バラスト』にはこのような役割があるのです。

 

線路の石『バラスト』の長所と短所のまとめ

長所

・砂利と砂利の隙間が音を吸収するので低騒音
・線路の周りの建物などに伝わる振動を軽減するので低振動
・上の利点のおかげで列車の乗り心地が良くなる。
・排水性が良い
・建設費が安い
・雑草の生育防止

短所

・強度が低いので変形しやすく高速鉄道には向いていない。
・メンテナンスに手間がかかる
・バラストのふるい分けや更新をするにあたって人手を要するので運行本数の多い路線の線路では作業時間が取りづらい。
・積雪の多い線路では春先の急な雪どけの影響で線路の地盤がたくさんの水を含み軟弱化して軌道全体の緩みが目立つことがある。
・積雪の多い路線の線路では新幹線など高速運転の際に舞い上がった雪は車両に付着して固まり氷雪の塊になります。
そのままにしておくと、車両から落ちた氷雪の塊が積雪区間を過ぎたところで溶けて落ちて、線路の砂利を跳ね上げて車両の窓を割るおそれがあるので、そういう路線区ではスピードを落としたり、駅での停車中に除去作業が必要になってきます。
新幹線の雪による遅れがあるのにはそういう理由があります。
これらのことは、新幹線誕生の初期に得られた教訓なので、のちに誕生した積雪区間を走る新幹線ではバラスト軌道ではなく、「コンクリート製」の『スラブ軌道』が採用されています。

スラブ軌道

・長所:メンテナンスが簡単、軌道の狂いが少ない
・短所:列車通過時の騒音、振動が大きくなりやすい、コストも高い

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線路の石『バラスト』に選ばれる石は?

堅くて粘り強く破壊されにくい石、花崗岩(かこうがん)けい岩安山岩(あんざんがん)などを砕石機で適度な大きさに砕石して使っている。
1つが15㎜~70㎜。
長年しようしていると列車の走行による荷重が繰り返されるうちに排水不良となったり弾性が低下するのでバラストのふるい分けが必要になってきます

古いバラストはレールや車輪の鉄粉で茶色くなっています。また新しいバラストは白い色をしています。
よく線路の石で綺麗な色をしていたり、茶色になっていたりするものがあります。
レールと車輪の摩擦で起こった鉄粉が石に付着してさびたのが茶色の石です。
また、線路で車輪が当たる部分の石は綺麗に光っています。
それはレールに車輪が通るたびに石が磨かれているからです。小さな鉄粉が飛んで磨かれたようになるのです。
線路から遠い石は本来の色をしていて、近い石は茶色になっているのが分かると思います。

 

電車の線路の木は何のため?

線路のレールの下の木は『枕木(まくらぎ)』と言います。

枕木の役目や長所

・レールの間隔を一定に保つ
・レールを動かないように支持する
・レールにかかる列車の荷重を分散させバラストに伝える
・量産が可能で価格が安いので手に入りやすい
・左右のレールを絶縁する。電気の絶縁性が高い
・価格も比較的安い。
・クッションの役目がある。

近年では木製ではなくコンクリート製のものがかなりの割合で増えてきています。
それを『PCまくらぎ』といいます。

PCまくらぎの特徴

長所

・木製よりも重いので安定性がある
・座屈に対しての抵抗力が大きいから200m以上の長さの「ロングレール」区間に向いている。
・軌道狂いが進行しにくい
・メンテナンス費が節約できる
・木製よりも耐久性に優れている

短所

・木製枕木に比べて電気の絶縁性が悪い
・レール締結装置の設計が難しい
・重量が重いから取り扱いが木製よりも不便

これらのことから重量列車を高速で走らせるために、新幹線では『PCまくらぎ』が使用されています。

電車の線路の間隔は決まってるの?

電車の線路のレール。
このレールの幅のことを『軌間』といいます。

この軌間は、在来線と新幹線では違います。
それだけではなくJRと民鉄各社でも違います。
それどころか国によっても様々なのです。

2本のレールの幅のいちばん狭いところを基準としてレールの幅が定められています。
標準軌(ひょうじゅんき)に対して、広いものを広軌(こうき)、狭い物を狭軌(きょうき)と言います。
標準軌は基本的に世界でいちばん普及しているサイズ1435㎜になっています。
これは世界で初めて実用化された英国の鉄道の軌間が1435㎜だったために国際的に標準軌間と呼ばれるようになりました。
狭軌ひとつをとっても1372㎜のものがあったり1067㎜1000㎜762㎜と会社や国によって様々です。

標準軌間(1435㎜)新幹線、京成、京急、京阪、阪急、阪神の全線、近鉄の幹線、西鉄の天神大牟田線
狭軌間(1067㎜)JRの在来線、小田急など

 

まとめ

線路の仕組みについていろいろ見てきました。
普段なにげに乗っている電車もこうやって色々知ると色々考えながら乗っちゃうかもしれませんね。ww
次に電車に乗るときにはぜひ線路の石がどんな色をしているか、枕木が木製かコンクリート製なのか?をチェックしたり、JRから私鉄に乗り換えたらレールの幅が変わってないか?など気にしながら見てみるとおもしろいかもしれません。

たのしい電車の時間をどうぞお過ごしください。

関連記事→電車の線路の切り替えの仕組みは?触ったら感電?温度上昇で曲がる?

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