子供が電車好きなのに影響されていつの間にか電車のことを色々知りたくなってしまいました。
ふと疑問に思った、線路の仕組みについて分かったことをいろいろと紹介していきたいと思います。
今回は電車の線路について、3点。
なぜ線路のポイント切り替えは切り替わるのか?
電車の線路は電気が通っているので感電するのか?
線路は何度になったら曲がったりするのか?
以上について見ていきたいと思います。
Table of Contents
電車の線路の切り替えの仕組みは?
ある電車が同じ線路を走っていたのに一方の電車はまっすぐの線路を直進して走り、同じ線路を走る別の電車はあるポイントから左の線路に変わっていく、こういった状況を不思議に思ったことはないでしょうか?
なぜ同じ線路を走っているのに、走る線路が勝手に変わっていくのか?
それは車両の進路を選択するために作られた機械があるから進路が変わっていくのです。
その機械のことを『分岐器』と呼びます。
線路の分岐器について
・「ターンアウトスイッチ」がアメリカ英語での正式名称です。
・分岐器の中の進路を変える部分のことをとくに「ポイント」と呼びます。
・分岐器全体のことを『ポイント』と呼んだりします。
・分岐器には自動で切り替わる「自動式ポイント」と「手動式ポイント」があります。
「自動式」では列車集中制御装置というシステムで切り替えられています。
列車にはハンドルがあるわけではないので決められた線路の上しか走ることができません。
なので駅に停車している列車を追い越したり、車両の入れかえをしたりしようとすると、進路を複数に切り替える必要が出てきます。
一本の線路から複数の線路への選択をするためにもうけられたのが「ポイント」とも呼ばれる『分岐器』です。
電車の線路を切り替える『分岐器』にはたくさんのタイプがあります。
分岐器のタイプ
<分岐器の基本形>
単純に一本の線路から直線と分岐方向に分かれるものです。
写真の中央下の辺りにある分岐器が切り替わることによって進路が分かれます。
他にも
<1本の線路が3方向に分かれていくもの>
があったり。
このように
<複雑に入り組んだもの>
ものまであります。
線路の分岐器の数が多い「大和西大寺駅」
特に近畿日本鉄道の駅「大和西大寺駅」での線路の分岐はとても複雑で往き来する列車を見ていてもその切り替えはすごいと思ってしまいます。
・近鉄京都線
・近鉄奈良線
・近鉄橿原線
の3つの路線が平面交差する形で乗り入れされてます。天理線からの列車までもが乗り入れされているので、見応えがあります。
大和西大寺駅の展望デッキ
現在「大和西大寺駅」の2階には駅構内のショッピングモール「タイムズプレイス西大寺」があり、そのショッピングモールの北端には入り組んだ線路を2階からゆっくり見ることが出来る展望デッキがあります。
その展望デッキのすぐ後ろにはカフェ「幡・イノウエ」というお店もあり、そちらのカウンターからも線路の様子が少し伺うことができます。
展望デッキに行くのは無料なのですが、展望デッキ自体が駅構内の中にあるために、電車の利用がなく展望デッキのみに行くには駅に入るための入場料か駅ナカショッピングモールでの買い物証明が必要になります。
◆大和西大寺駅の展望デッキについてはコチラで詳しく!
ちなみにこの大和西大寺駅の平面交差の数は日本最多と言われていて、分岐器はなんと28基もあります!
参考記事
◆大和西大寺駅展望デッキ|駅中から見る日本一のポイント切り替え
電車の線路を触ったら感電するの?
電車が走る仕組みとして、汽車ではなく「電」車というぐらいなので電気が使われています。
架線から電気を取って、レールを通じて変電所まで電気を戻しているのです。
わかりやすく「乾電池につないだ豆電球」にたとえると
『+側の銅線が架線、-側の銅線がレール』
と思えればいいでしょう。
って考えるとレールを通じて電気が変電所に戻されるのであれば、
「電車の線路を触ったら感電するのではないか?」
と思ってしましますよね。
しかし線路に触っても感電はしません。なぜでしょうか?
線路に触っても感電しない理由は?
電流というのは電気を流しやすい方に流れていく性質があります。
人の体はレールなどの「鉄」に比べて電流を通しにくいので、人ではなくレールの方に電流が流れていきます。
2,レールに流れている電流は線路上に張られた電線、「架線」のそばに張られた「き電線」と呼ばれる線に送られます。
そのとき「き電線」へと送る電線を「吸い上げ線」と言います。
電流の帰り道はこの「き電線」なのです。
この「き電線」が変電所へとつながっているのです。
レールの中で電流が流れている部分は、車輪と最寄りの吸い上げ線の間になります。
3,電流というのは電極の片側だけ触っても流れないからです。
電線に鳥がとまっていても感電しないのは、鳥は線路に触れている部分いがいで他の何かに接触していなのです。
それと一緒で電極の片側だけしか触らなかったら電流は体には流れません。
しかし人間はプラス線である架線のほうを触ると危ないです。
鳥と違って人は架線以外に体がどこかに接触しているからです。
しかも架線が高電圧なので実際に触らなくても近づいただけで放電を受けることにもなるかもしれません。
でも、マイナス側であるレールは電圧も低いので大丈夫なのです。
<地下鉄は例外?>
地下鉄には変電所から送電されてる架線が線路の隣に敷設されているのです。
この線路を「第三軌条」と言うのですが、これは架線と変わらないために、触れると感電してしまいます。
関連記事
電車の線路は温度が上がったら曲がる?
線路のレールは鉄で出来ています。
鉄は温度によって伸縮してしまいます。
「線路のゆがみによって運転を見合わせ」などのニュースも夏になると出てきたりします。
レールは鉄なので暑い夏、猛暑日なんかには伸びてしまいます。
逆に寒くなると縮みます。
そういった鉄の伸縮を考慮した上でレールとレールの間には「遊間」と呼ばれる隙間が作られています。
ではレールは一体温度がどれくらいになれば曲がるのでしょうか?
一般的なレールは上限60℃を超えるとゆがむ可能性がある(鉄道総研による)
新幹線も一緒で60℃が上限温度になっています。
ただ安全面を考え在来線よりも熱によるゆがみには強い構造のレールになっているそうです。
ちなみにレールの温度が10℃のときに25mだったものは40℃になると9㎜近く伸びる計算になるそうです。
しかし、レールは枕木に固定されているので、実際はもっと少ない数字になるみたいです。
また「ロングレール」の場合はその端に伸縮を調整する「緩衝レール」を取り付けたりすることもあるみたいです。
温度センサーを通じてレールの温度を通知するレール温度検知やレール温度表示器などの離れた場所で管理するシステムが使われています。
まとめ
電車に乗る時に感じる素朴な疑問は他にもたくさんあるかもしれません。
踏切や枕木、線路に敷かれている石や、線路の間隔など。
電車に乗って窓から見える遠くの景色を眺めるのも楽しみの1つですが、すぐしたの線路や、線路脇の構造物、あるいは線路の上にある色々な線。
気にしながら見てみると疑問に思えることがたくさんあると思います。
知ったところでどうにかなるわけではないかもしれませんが、ちょっと知っておくとまた電車に乗る楽しみが1つ増えるのではないでしょうか?
また他にも何か不思議に思ったことを記事にしていきたいとも思っています。
関連記事