「こどもの日」はお子さんと楽しく過ごされましたか?
端午の節句にお子さんのために飾った「五月人形」や「鯉のぼり」ですが、一体いつまで飾っておくのか気になる所ですよね。
五月人形や鯉のぼりのしまう時期や片付け方について詳しく解説していきます。
また、鯉のぼりは洗濯してもいいのか?についても紹介していきます。
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五月人形や鯉のぼりのしまう時期は?
桃の節句の時によく「ひな人形をしまうのが遅れると、お嫁に行くのが遅くなる」ということを聞きます。
これはもちろん迷信で、「片付けがきちんとできないようでは、立派な女性になれずにお嫁にもいけませんよ!」という、しつけの意味からきた言い伝えですが、端午の節句にもこういったことがあるのでしょうか。
まず五月人形や鯉のぼりには先ほどのような迷信はありません!
では一体しまう時期はいつごろなのかを「五月人形」と「鯉のぼり」とに分けて解説していきましょう。
五月人形をしまう時期は?
結果からいうと五月人形に関しては「片付けなくてもよい」のです!
というのも、そもそも五月人形は「男の子を災いから守り、力強く成長してくれるように」との願いを込めて飾るものなのです。
鎧(よろい)や兜(かぶと)などは男の子の身を守るためのお守りとして飾られるようになったのです。
なので1年を通して飾っていても問題ありません!
ただ、五月人形が大きなものだったりすると家のスペースの問題があったり、知らない間に小さなお子さんが触ったりぶつかったりで壊してしまう可能性もあります。
また、こまめに掃除やお手入れができるのであれば問題ありませんが、飾りっぱなしで置いておくとホコリをかぶったり、色あせたりと人形が傷んでしまうことも考えられます。
家が広くてきちんと管理できるのであれば1年中飾っておくのもいいかと思いますが、なかなか管理が難しかったり、1年通して飾っておくのが困難な場合は片付けることになります。
ではけっきょく片付ける時期というのはどうすればいいのでしょうか?
<五月人形を片付けるのに良い時期はズバリ!>
『5月中頃までで、天気の良い晴れた日!』
になるでしょう。
片付ける際、五月人形にカビがつくのを防ぐために、天気の良い日に風通しの良い場所でしっかり湿気をとることが必要です。
6月になって梅雨入りしてしまうと人形にとって大敵な湿度が高まります。
また天気の良い日も少なくなるので、できるだけ6月に入るまでにいは片付けたいところです。
端午の節句が終わり、6月に入るまでの期間で「五月人形の片付けをできる時間」と「天気が良い日」がタイミング良く合わさるとは限りません。
なので時間が取りにくい方ほど端午の節句が終われば5月中頃までを目指して早めに片付けられることをおすすめします。
鯉のぼりの片付ける時期は?
こちらも片付ける時期というのは明確には決まっていません。
旧暦の端午の節句でお祝いする所では6月中旬頃まで飾ることもあるでしょう。
こちらも出来れば天気の良い日に片付けたいところです。
五月人形と同様、梅雨に入ってしまうと雨に濡れた「鯉のぼり」がなかなか乾きません。
大切に保管することを考えるとやはり「5月中頃までの天気の良い日」といった早めの片付けが望ましいですね。
五月人形や鯉のぼりの片付け方
片付ける時期について説明したので、それでは「五月人形」や「鯉のぼり」の片付け方についてそれぞれ紹介していきます。
五月人形の片付け方
まずは先ほど説明したように五月人形を片付ける時はできるだけ天気の良い日を選びましょう。
◇やわらかい布
◇綿棒
◇毛バタキ
◇やわらかい紙(和紙があると便利です)
◇人形用の防虫剤
※「五月人形のお手入れセット」などもネットなどで安価で手に入ります。
【お手入れの前に】
お手入れの際は手袋をして素手で触らないようにしましょう。
直接五月人形の顔や兜の金属部を触ると手の指紋がついたり、皮脂が付いてホコリがつきやすくなります。
<鎧飾りの場合>
①鎧飾りのホコリを払う
毛バタキなどで鎧飾りのホコリを払い取りましょう。
落ちきらないホコリは筆や綿棒なんかを使って落とします。
②鎧飾りを分解して拭く
鎧を外していきます。胴体部の中に使われている芯木は分解するものと分解しないタイプのものもあるので注意しましょう。
胴体部を持ち上げ、底の部分にボルトやナットが付いてない芯木タイプなら鎧につけたまま櫃に収納できます。
分解できるタイプのものは外してバラしましょう。
装飾の部分などやわらかい布で拭き、傷がつかないように紙で包みます。
③鎧本体を片付ける
胴体部分を櫃に片付けていきます。
小物は胴体の中、もしくは空いた隙間にやさしく詰めていきましょう。
兜は逆さ向けにすると入れやすくなります、
④お道具を片付ける
弓や太刀は箱に収納し、屏風は絵を保護するために紙を挟んで畳みます。
飾り台が組み立て式の場合は一緒に片付けます。飾り台の中に鎧飾りが収納できるようになっているタイプのものもあります。
飾り台が黒塗りの場合は傷が付かないように注意しましょう。
⑤防虫剤は?
兜飾りには金属が使われているので、金属部分に直接触れないように収納箱の隅に防虫剤を少量いれておきます。
また櫃の金属部分にも触れないように注意し、櫃の内部には入れずに外に入れましょう。
購入時に箱を開けた中の状態を写真に撮っておくと片付ける際に便利です!
<兜飾りの場合>
①兜飾りのホコリを払う
毛バタキなどで兜飾りのホコリを払い取りましょう。
落ちきらないホコリはや筆や綿棒なんかを使うのもおすすめです。
②兜を分解して拭く
兜飾りを分解していきます。
鍬形(くわがた)、竜頭(りゅうず)などを外していきます。
竜頭とは竜の形をした兜の前部につける竜の形をした立物(たてもの)の1つです。
分解したら一つずつやわらかい布で拭き、傷がつかないように紙で包みます。
③兜本体を片付ける
櫃(ひつ)の中に兜本体を紙に包んで片付けていきます。兜の周囲に取り外した装飾品を入れていきます。
無理に詰めたりしないように注意しましょう。
周囲ではなく兜の下に装飾を収納する場合もあります。
④お道具を片付ける
弓や太刀は箱に収納し、屏風は絵を保護するために紙を挟んで畳みます。
飾り台が組み立て式の場合は一緒に片付けますが、黒塗りの場合は傷が付かないように注意しましょう。
飾り台の中に鎧飾りが収納できるようになっているタイプのものもあります。
⑤防虫剤は?
兜飾りには金属が使われているので、金属部分に直接触れないように収納箱の隅に防虫剤を少量いれておきます。
また櫃の金属部分にも触れないように注意し、櫃の内部には入れずに外に入れましょう。
購入時に箱を開けた中の状態を写真に撮っておくと片付ける際に便利です!
五月人形を収納する箱について
五月人形の片付け方を説明しましたが、収納箱そのものには何が良いのかを紹介しましょう。
ダンボールや桐の箱などが代表的です。
ダンボール | 桐の箱 | |
メリット | 手に入りやすい。
安価 |
虫がつきにくい
吸湿性が高い 発火しにくい 防腐成分を含む |
デメリット | 湿気に弱い
虫が付きやすい |
高価 |
五月人形を収納しておく箱には桐の箱がおすすめですが費用は高くなります。
ダンボールで代用するのであれば乾燥剤を使ったり、数カ所穴を開けて空気の通り道を作っておくなどの工夫が必要です
また定期的に新しいダンボールに交換したりすることがおすすめです。
大切な五月人形の保管なのでずっと使い続けることを考えれば「桐の箱」を使うことをおすすめします。
五月人形の保管場所
箱に入れた五月人形の保管して置く場所はできるだけ湿気が少ない風通しのよいところが望ましいです。
また直接日光があたらない場所を選びましょう。
押し入れの上段や天袋で保管し、定期的に虫干しするのがおすすめです。
タンスやクローゼットの上などに布をかぶせ保管するのも良いでしょう。
立春、立夏、立秋、立冬の天気の良い日に箱から出して陰干しして風を通し虫の害やカビを防ぐことです。
鯉のぼりの片付け方
鯉のぼりを片付ける時も天気の良い日を選びましょう。
濡れたまま片付けることができないのはもちろんですが、しっかりと乾燥させることも必要です。
また収納する箱ですが、必ずしも購入時に入っていた箱に片付ける必要はありません。
購入時の箱に全て片付けようとすると、上手に入れなければ箱が上手くしまらなかったり、入れにくかったりすると思います。
1年後に出す時に分かりやすいようになっていれば、「鯉のぼり」と「ポール部分」などを別々に綺麗な箱や袋で収納しておくのも良いでしょう。
- 乾いた布で汚れやホコリを落とす
最近の鯉のぼりの素材はポリエステル製のものが多くなっています。
なので雨などの汚れでシミになったりすることもあまりありません。しかしずっと屋外で泳いでいたので畳む前にきれいに洗い拭き取りましょう。
洗い方に関しては下の章でご紹介します。 - ポール部分を分解する
矢車や回転球などを分解し、汚れを綺麗に拭き取ったらお手入れをしてから収納しましょう。
お手入れの仕方に関しては下の章を参考にして下さい。 - 箱に入れ保管する
鯉のぼりをよく乾かしたら、畳んで箱に収納します。箱は湿気の少ない場所で保管するようにしましょう。
ポールなども箱や袋などに入れて、日光のあたらない場所で保管しましょう。
鯉のぼりは片付ける時に洗濯するの?
鯉のぼりの素材にもよりますが洗濯することもできます。
<ポリエステルやナイロン生地製の場合>
基本は手洗いです。洗濯機・乾燥機の使用はやめましょう。またドライクリーニングもNGです。
鯉のぼりの手洗いの仕方について紹介していきます。
鯉のぼりの洗い方
①中性洗剤につける
お風呂の浴槽など容積の大きなものに中性洗剤を入れて鯉のぼりをしばらくつけておきます
②汚れた部分をもみ洗いする
特に汚れの目立つ所は揉み洗いをした後に手ですすぎます。
③金箔部分は軽く押し洗いする
金箔部分や金のシールの部分は剥がれてしまう可能性があるのでブラシなどは使わずに軽く押し洗いしましょう。
④干します
干すときに強い力で絞ると金箔などが剥がれる場合があるので、そのまま干しましょう
⑤よく乾かしてから片付ける
しっかり乾かしたら湿気の少ないところに片付け保管しましょう。
※防虫剤はいりません
鯉のぼりの金具のお手入れは?
ポールについている「矢車」や「回転球」などの金属部分、きちんとお手入れすれば長持ちさせることができます。
①汚れを落とす
ボールや矢車などを分解して、乾いた布などで綺麗に汚れを拭き取りましょう。
②油を注油する
矢車や回転球の稼働する部分にはフッ素樹脂を含んだ油を塗ってからしまうとよいでしょう。
油が鯉のぼりの生地につかないて汚れない程度にしましょう、
「KURE5-56」などがおすすめです。
鯉のぼりを長持ちさせるためには?
<鯉のぼり>
ポリエステルやナイロン製の鯉のぼりは雨による色落ちなどはありません。
しかし、酸性雨などの影響で汚れが染みつくことがあります。
なので雨の日や夜などは鯉のぼりを揚げずに降ろしておくことがおすすめです。
もし雨で濡れた時はすぐ拭いたりしてしっかりと乾かしましょう。
<ポールや矢車など>
強風時に鯉のぼりや、吹き流しを揚げているとポールが変形してしまう可能性があります。
砂埃がたったり紙が舞い上がったりするくらいの強い風の時は揚げずに降ろしておきましょう。
「五月人形や鯉のぼりのしまう時期いつ?片付け方は?洗濯してもよい?」まとめ
五月人形や鯉のぼりの片付ける時期、片付け方や洗濯の仕方について紹介させていただきました。
五月人形は管理ができ飾っておくスペースに問題がなければ1年を通して飾っても問題ありません。
もし片付けるのであれば、鯉のぼりとともに、こどもの日が過ぎたら、5月中頃までを目指してできるだけ早めに片付けましょう。
鯉のぼりはポリエステル製やナイロン製のものは洗濯することができるので、中性洗剤につけおきし、もみ洗いしたらしっかりと乾かして畳んで収納しておきましょう。
ポールなどは汚れを落とし金具部分に油をさして保管しておくことをおすすめします。
お子さんのために購入したり、頂いたりした「五月人形」や「鯉のぼり」。丁寧に使っていけば長い期間使っていくことができるでしょう。
五月人形や鯉のぼりを片付ける際の参考になれば幸いです。
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