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こどもの日

こいのぼり真鯉緋鯉の意味とは?吹き流しの五色や矢車についても紹介

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屋根より高いこいのぼり~大きなまごいはお父さん~♪

小さいひごいはこどもたち~おもしろそうに泳いで~る♪

童謡でもおなじみの歌ですが1つ疑問が…。

「お父さん」「こどもたち」とありますが

「お母さん」はどこ?

緋鯉(ひごい)って赤色だからお母さんじゃないの?

その答えは「こいのぼり」の意味や歴史の中にあります。

ここでは「真鯉」や「緋鯉」の意味について、また五色の吹き流しや矢車の意味などについても紹介していきましょう。

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こいのぼり真鯉や緋鯉の意味とは?

冒頭でも触れた童謡「こいのぼり」ですが、まずはこいのぼりで泳いでいる鯉の種類と名前、意味について見ていきましょう

こいのぼり真鯉、緋鯉の意味

こいのぼりで泳ぐ鯉は、上から真鯉(まごい)、緋鯉(ひごい)、子鯉(こごい)といいます。

色も決まっており一般的には真鯉が黒色、緋鯉が赤色、子鯉が青色となっています。

そして真鯉はお父さん、緋鯉はお母さん、子鯉が子供を表しています。

一般的なこいのぼりではこれら3つの鯉を吹き流しの下に飾りますが、他にも緑色や紫色、ピンクのものもあったりします。

こいのぼりの種類と意味
■真鯉(まごい):黒、お父さん

■緋鯉(ひごい):赤、お母さん

■子鯉(こごい):青、子供

今ではこのように飾るのが当たり前ですが、鯉のぼりの歴史をたどって見ると、色使いであったり、それが意味するところも違っていました。

最初のこいのぼりは真鯉のみだったのです。

そして意味合いも現在とは違うものでした。

江戸時代は黒い真鯉だけ

端午の節句に飾られる風習「武者のぼり」が「こいのぼり」に変わり始めたのは江戸時代です。

この頃のこいのぼりには「黒い真鯉」しかありませんでした。

実際江戸時代の浮世絵にも黒の真鯉しか描かれていません。

また、その「黒い真鯉」の意味するところも今とは違い「子供」を表していました。

こどもの成長と出世を願うものとして飾られていたのです。

明治時代になってでてきた緋鯉

明治時代になると黒い真鯉にくわえて「赤い緋鯉」が出てきます。

色が増えたことにより

黒い真鯉=お父さん、赤い緋鯉=こども

といったように意味も変わってきます。

また真鯉=父、緋鯉=子(男児)といった意味になった背景には鯉のぼりが武家発祥の行事であったことが考えられます。

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昭和から子鯉が加わり現在の形に

昭和に入り戦後の昭和30年代後半になると「青い子鯉」がさらに加わります。

鯉の数が3つになったことや、家族観の変化などもあって

黒い真鯉=お父さん、赤い緋鯉=お母さん、青い子鯉=子供

といった意味と色が定着します。

そしてこれが現在へと続いているのです。

最初は真鯉(黒)で子供を表すだけだったのが、真鯉=父、緋鯉=子供となり、戦後の時代の中で緋鯉(赤色)がお母さんに変わり、子鯉=子どもとなって3色の鯉のぼりが定着したのも女性の社会進出が増えていったことと関係あるのかもしれませんね。

童謡「こいのぼり」は昭和初期の作品

童謡『こいのぼり』は昭和6年12月に刊行された『エホンショウカ ハルノマキ』に初めて出てきます。

この頃はまだ明治時代、大正時代の飾り方である真鯉と緋鯉の1対で飾っていたのです。

なので「真鯉=お父さん」「緋鯉=子供」といった歌詞になり、緋鯉がお母さんではなく子供達といったものになったのです。

子供が増えたら鯉のぼりをさらに足す?

新しく男の子が誕生した場合には子鯉の下にさらに新しい鯉を付け足すことがあります。

その場合には3色以外の色で「緑色」や「紫色」が選ばれたりします。

 

鯉のぼりの色が増えたのはなぜ?

昭和に入り3色で真鯉(黒)、緋鯉(赤)、子鯉(青)が定着しましたが、先ほども紹介したとおり、緑や紫といったこいのぼりも存在します。

実はこの鯉のぼりの色が増えたのは「東京オリンピック」以降なのです。

オリンピックと言えば「五輪」。

五輪の色は「青・黒・赤・黄・緑」です。

当時の工房の鯉のぼり職人の方が五輪を見て思いついたのだとか(笑)

2020年の東京オリンピックでまた新しい色の鯉のぼりが出るのか楽しみですね!

真鯉、緋鯉って?

「真鯉=お父さん」「緋鯉=お母さん」ということは分かりました。

では「真鯉」「緋鯉」ってそもそもどういった鯉なのかはご存じですか?

真鯉とは

真鯉とは鯉の中でも体の色の黒い鯉のことをいいます。

観賞用などではなく自然の池などで泳いでいる野生の黒い鯉です。

緋鯉とは

その真鯉から突然変異によって生じた赤い鯉を緋鯉といいます。

やや黄色みのある鮮やかな赤のことを「緋色」といいます。

そこから「緋鯉」と呼ばれるようになったのですね。

そして緋鯉には体の色が赤いものや赤黄色をしたもの、まざらの模様があったりする鯉がいます。

ニシキゴイなどは緋鯉をもとに改良されたものになります。

なのでもともとの種は緋鯉ではないのですが、今では一般的にニシキゴイなどのことを緋鯉ということが多いです。

 

つまり、「大きな真鯉はお父さん~」という歌詞がありますが

「大きいから真鯉」

「小さいから緋鯉」

というわけではなくて、黒い鯉が「真鯉」赤色の鯉が「緋鯉」ということなのです。

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鯉のぼりの吹き出しの意味は?

 

真鯉の上でゆらゆら揺れるものを「吹き流し」といいます。

なぜこのゆらゆらした『吹き流し』がついているのでしょうか?

また、現在では吹き流しにも色んなタイプのものがありますが、本来吹き流しには五色の色がありました。

この章では「吹き流し」の意味や、色に関する由来などを紹介していきましょう。

吹き流しの歴史

もともと「吹き流し」そのものは「鯉のぼり」よりも歴史が古いとされています。

鯉のぼりが庶民の習慣になったのが江戸時代ですが、吹き流しの始まりは戦国時代へと遡ります。

戦が終った後に「これ以上災いが起きないように」といった願いがこめられ目立つ場所に掲げられたのが始まりという説があるのです。

鯉のかたちのものが飾られる前には、吹き流しに鯉を描いたもの揚げられてもいました。

こいのぼりの「吹き流し」の歴史

もともと「こいのぼり」のもととなる風習は武家から始まりました。
鯉のぼりの一番上に付いてる「矢車」には発祥当時『招代(おきしろ)』と呼ばれる赤や黄色の布きれが付けられていました。

神様を呼び寄せるために付けられていたといわれています。

しかし、その招代(おきしろ)は階級の高い人にしか飾ることが許されていませんでした。

そんな中で招代(おきしろ)を飾る代わりに登場したのが「吹き流し」です。

風になびいて目立つこともできる「吹き流し」はもともと風の方向や強さを見るためにも使われていました。

吹き流しの意味

鯉のぼりの飾られる吹き流しには「子供を邪悪なものから守って下さい」という意味があります。

親が子供を思う願いがこめられたものなんです。

五色(ごしき)の吹き流しの色の意味

今ではあまり見かけなくもなってきましたが、本来の鯉のぼりの吹き流しには五色の色が使われています。
青・赤・黄・白・黒といった五色です。

これらの色は神社の拝殿などにある「五色絹(ごしきぎぬ)」と言われる五色の布の色と同じになります。

五色絹の五色は古代中国からの「陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)」に由来すると考えられます。

五色は現在、一般的には青色の代わりに緑色が使われたり、黒色の代わりに紫色が使われたりしています。

万物は「木・火・土・金・水」の5つの要素で形成されているという考えのものです。

これら5つの要素が互いに助け合ったり、打ち消し合ったりしながら万物が循環しているという思想なのですが、これらの要素にあてはめた色が五色の色になります。

木=青(緑)
火=赤
土=黄
金=白
水=黒(紫)

になります。

これらの五色が揃うと「魔除け」に威力が発揮するともいわれており、この思想を吹き流しにあてはめ、子供に悪い出来事がやって来たときに万物を成すこれら5つの要素が守ってくれ、邪気を祓ってくれると信じられたのです。

吹き流しの意味 くす玉説

昔の薬玉(くすだま)からきているという説があります。
昔は薬玉に五色の薬草を吊るして健康を祈願してたといわれています。
その時の五色の色が吹き流しにも使われたとする説です。

鯉のぼりの矢車の意味は?

鯉のぼりの一番上で回っているキラキラしたものを「矢車」といいます。

一見「風車(かざぐるま)」のようにも見えますが、回転している車輪を見てみると車輪の中心にむっかって「矢」になっているのがわかります。

「矢」で作られた車輪なので「矢車」なのです。

矢車は上についている回転球と横でカタカタと回る「矢車」からできています。

もちろんこの矢車や回転球にもにもきちんと意味があります。

鯉のぼりの矢車の意味とは?

車輪の形をした矢の車には「どこから”魔”がやってきても弓矢で射抜く」という意味があります。

矢車にも子供を守ろうとする親の願いがこめられてるんです。

鯉のぼりの回転球の意味とは?

回転球はキラキラしています。
天から神様が下りてくる目印にするという意味があります。

こちらも子供を思う気持ちの表れですね。

矢車はもともと?

さきほど「吹き流し」の歴史のところで、『招代(おきしろ)』を飾る事が出来ないので代わりに『吹き流し』を飾っていたと紹介しました。

しかし、その吹き流しの棒の先に何もついていないので収まりが悪かったのです。

そこで地方によって違いはありますが

「御榊(さかき)」や「杉の葉」、そして「柏の葉」などが棒の先端に結わいつけられるようになります。

今の物と比べるとけっこう地味ですよね?

当時の人もそう思った!?かどうかはわかりませんが、江戸時代も末期になってくると、この先端につける飾り物も華やかになっていきます。

一部の地方では「駕籠玉(かごだま)」と呼ばれるものが飾られるようになるのです。

駕籠玉とは?

『”幸い”や”福”がたくさん入って来るように!』と駕籠を丸く球状にして天に向け飾られたものです。

初期の駕籠玉の中には「御榊」や「杉の葉」などが入れられていました。

まだ地味さはありますよね?

そのうち、徐々に派手になっていきます。

駕籠玉に金箔が貼られるようになります。

豪華になった駕籠玉はどんどん広まり全国的に有名になります。

そののちに現在のように矢車と回転球で作られた今の形へとなっていきます。

矢車はもともと木材や竹で作られていましたが、手入れが大変だったり、腐りやすいということから現在のようなプラスチックなどのものに変わっていきました。

「こいのぼり真鯉緋鯉の意味とは?吹き流しの五色や矢車についても紹介」のまとめ

鯉のぼりの真鯉・緋鯉について、また吹き流しや矢車についての意味や由来などについて紹介しました。

鯉のぼり自体がそうですが吹き流しや矢車、回転球など、1つ1つに子供の幸せを願う親の気持ちが込められているのです。

準備や後片付けが何気に時間がかかるこいのぼりですが、こういった意味を知ると次回の端午の節句は今までとはまた違った気持ちで飾る事ができるのではないでしょうか。

鯉のぼりについて調べられている方の参考になれば幸いです。

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