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ひな祭り

ひな人形のお内裏様の意味とは?飾り方や持ち物も紹介

投稿日:2018年11月17日 更新日:

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ひな祭りが近づくと良く聞く歌「うれしいひな祭り」。

「お内裏様とお雛様~♩」

お内裏様って何なんでしょう?疑問に思ったかたもおられるはず。

そのあたりを調べてまとめてみました。

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ひな人形 お内裏様 意味

冒頭で書きましたが「うれしいひな祭りに」は「お内裏様とお雛様~♩」と出てくるので、想像からすると「お雛様のとなりにいる男のひな人形」のことのように思います。

一般的に次のように解釈している人が多いのでは?

お雛様:一番上に飾られる女性のひな人形
お内裏様:一番上に飾られる男性のひな人形

これはどちらも間違っているのです。
まずお内裏様とは男雛(男のひな人形)だけを指す言葉ではないのです。

お内裏様とは?

内裏様に「お」という接頭語がついたものです。では「内裏様」の「内裏」とは何なのでしょうか?
内裏とは簡単にいうと皇居の古い呼び名です。

平安京の内裏の中には「紫宸殿(ししんでん)」と呼ばれる中心となる建物がありました。
紫宸殿は内裏の中の「正殿」であり天皇の元服の儀式や、即位など朝廷の大きな儀式が行われていました。
紫宸殿の前庭には東(紫宸殿の中から見て左)に桜があり、西(紫宸殿の中から見て右)には橘が植えられていました。
それぞれ「左近の桜」「右近の橘」と呼ばれ、「左近の桜」は今現在も御所の中にあるそうです。

内裏様とは「内裏」に敬意を表して言う言葉であり、また皇居に住んでいる天皇のことを尊敬の気持ちを持って呼ぶ言い方なのです。

内裏様天皇のこと

そしてもう1つ意味があり、内裏様とは「内裏雛」を表す言葉でもあります。

内裏雛とは?

内裏雛とは天皇・皇后の姿に似せた男女一対のひな人形のことです。

つまり「お内裏様」とは男雛だけではなく女雛のことも指す言葉なのです。
ちなみに「おひな様」も男雛と女雛の男女一対を指す言葉なのです。

あらためて「うれしいひな祭り」に出てくる
「お内裏様とお雛様~♩」とを改めて考えると、男雛と女雛が二組出てくることになってしまいます。

これに関してはなんと作詞をしたサトウハチロー氏自身がこの誤りを後々まで気にして、晩年までこの曲を嫌っておられたらしいです。
ちなみに「赤いお顔の右大臣」という歌詞も、赤い顔をしているのは左大臣の方になります。
もっと言うと五人囃子の下にいるのは「右大臣、左大臣」ではなくて「随身」と呼ばれる人なので、正しくは「赤い顔した随身」になります。

内裏雛が意味するのは?

もともとのは平安時代の貴族の女の子たちが遊んでた「雛遊び(ひいなあそび)」と呼ばれるものでした。
紙でつくった男女一対の人形で宮中の暮らしをまねた遊びでした。

その雛遊びが「雛祭りのルーツ」である厄払いの儀式と上巳の節句と合体したのが今日のひな人形です。

今日のひな人形は宮中の結婚式を模したものになっています。
貴族の女の子の遊びだったものが、庶民に浸透してからも「宮中の結婚式」の形は変わらずに残りました。

そこには親が子供に「幸せな結婚ができますように」という願いも込められていたのかもしれませんね。

ひな人形 お内裏様 飾り方

一段目に飾られるお内裏様、どのように飾るのかを解説していきましょう。

親王飾りの場合

まずはお道具から見ていきます

1、金屏風を後ろに立てます
2、雪洞(ぼんぼり)を両端に飾ります
3、三方(さんぽう)を真ん中に置きます
4、両端の「雪洞」と真ん中の「三方」の間に「菱台」を飾ります
5、※向かって右端の「雪洞」の前に「左近の桜」を飾ります
6、※向かって左端の「雪洞」の前に「右近の橘」を飾ります。

※三段飾りなどの場合は上記の5と6が一番下の段に飾られます

つぎにひな人形を飾ります

1、お内裏様を親王台の上に飾ります。
2、男雛と女雛を地域やご家庭にあった位置に飾ります。
(一般的には、男雛を向かって左、女雛を向かって右 )
(京雛では逆、男雛を向かって右、女雛を向かって左)
3、男雛の冠である「立纓」をまっすぐ立てます
4、右手に「笏」を持たせます。
5、「太刀」を左の腰の袖の下にいれます
6、女雛の手に「檜扇(ひおうぎ)」を開いて持たせます

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京雛で男雛と女雛が逆になるのには「左上位」の考え方があります。
古来から伝わる並び順の礼法で、左が上位とされてきたのです。

その礼法を守っているので京雛の並び方は男雛が向かって右で女雛が向かって左になるのです。

一般的な飾りかがが「左上位」になっていないのにも理由があります。

大正天皇が即位された時に、洋装で皇后陛下の右に立たれたそうです。
これは西洋の流れをくみ、国際儀礼の考え方にならい右側に立たれたらしいのです。

そこから皇居のある東京を中心に全国に「右上位」が広まっていき、ひな人形も一般的には「右上位」で飾るようになったのです。

ひな人形、お内裏様の持ち物

お内裏様にはたくさんの綺麗に装飾された持ち物があります。
男雛、女雛とそれぞれ見ていきましょう。

男雛の持ち物

・冠

平安時代の貴族は宮廷に出仕するとき必ずかぶっていました。原則として宮中では冠が不可欠だったのです。
天皇は烏帽子をかぶることは許されなかったそうです。烏帽子は公家や仕える人の日常のかぶり物で、「冠」は正装のようなものだったのかもしれません。

・纓
纓とは冠の後ろにつく飾りです。
天皇だけが身につけられるものを「立纓」と言います。「纓」にはひな人形の随身がかぶっている「巻纓」などもありました。

・巾子(こじ)
冠の上に乗っているものです。この中にちょんまげをを立てて納めます

・笄(こうがい)
冠の上から左右にはみ出している棒のことです。
髪と冠を固定するために笄を挿して使います。

・笏

天皇や公家の正装である束帯着用時に、右手に持つとされた細長い板です。笏の裏面に必要事項を書いた紙を貼って用いていたそうです。

・飾剣(かざたち)
儀式用の剣で刀身に刃はついておりません。左の腰にさしています。

・平緒(ひらお)
飾剣を腰に下げるための帯のことです。前掛けのように垂らします。

 

女雛の持ち物

・釵子(さいし)
平安時代の貴族女性の髪形である「おすべらかし」をするには「釵子」という金属板を紫の紐と三本の簪(かんざし)で止めて、「額櫛(ひたいぐし)」をつけて、後ろに流した髪を四カ所で結びました。

・檜扇(ひおうぎ)

檜の薄い板で作った扇です。
顔を隠すために用いられていました。また宮中行事のお作法などをメモするためにも用いられていたと言われています。

ひな人形のお内裏様の意味とは?飾り方や持ち物のまとめ

ひな人形の「お内裏様」という言葉に男雛と女雛の両方を指す意味があったのは以外に知られていなかったことだと思います。
また飾り方は、「京雛」は一般的な飾り方とは逆になり「左上位」として飾ります。
綺麗に装飾されている色々な持ち物についても見てきました。

実際にひな人形を見られたら、人形や道具に施された細かい装飾などに驚かれることもあると思います。
ぜひ、ひな人形を飾る際はゆっくりとお顔を眺めたり、お雛様のストーリーを想像したりしてお楽しみください。

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