奈良県宇陀市、諸木野の里にひっそりと咲く1本の桜。
その桜が水田に映り込む美しさに惹きつけられ訪れる人がどんどん増えています。
今回は知る人ぞ知る奈良県宇陀市の桜の名所『諸木野の桜』と紹介します。
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諸木野の桜の見頃
伊勢本街道沿いにある奈良県宇陀市榛原の諸木野地区、諸木野川の側にある集落にひっそりと咲く一本の桜があります。
昔はこの桜の木に牛を繋いで農作業をしていたことから「牛繋ぎの桜」とも呼ばれていました。
「千年桜」で有名な佛隆寺の近くにあります。
水田に映る一本の桜
今回紹介するこの桜、道路側から見てみると、「まあ普通に美しい桜」です。
※上記は早朝で写真が暗かったので少し明るくしています
とくに「格別美しい!」といった感じではないでしょ?
※上記は早朝で写真が暗かったので少し明るくしています
とは言っても、枝の広がりや花のつきかたのバランスも良くけっこう大きなものではあります。
しかし、そこまで「目を見張るような美しさ」とまではならないと思います。
しかし坂を登り北側に回って、桜の前に広がる水田越しに眺めると……。
まるで桜が鏡に映ったかのように、田んぼの水面に映り込み大変美しくに様変わりするのです。
知る人ぞ知る穴場
その様子は、アマチュアカメラマンには昔から人気があったらしいのですが、この「諸木野の桜」へのアクセスが大変分かりにくく、国道から入った山道も細くて車での行き違いも難しかったりするためか、あまり一般的には知られていませんでした。
まさに「知る人ぞ知る」名桜の穴場だったのですね。
しかし近年人気テレビ番組で紹介されてからはネットでの影響もあり、観光客やカメラマンが急に増えてきました。
右上に見えるのが「牛繋ぎの桜」です。
右に行くと「いせ本街道」になります。左は佛隆寺になっていますね。
ここを左に曲がると…。
さらに道は細くなり次を右へと曲がり坂道を上がっていきます。
………。
……。
…。
すると…。
早朝に静かに佇む美しい桜を見ることができました。
あいにくの曇り空でしたが、桜の方はまだそんなに散っておらず満開を少しだけ過ぎた頃だったように思います。
午前4時から5時頃に到着する予定が大幅に遅れて到着は午前6時半頃だったように思います。
すでに大きなカメラを持った写真家の方たちが3名ほどおられ、三脚を立てて撮影されていました。
僕が持っていたのは普通のデジカメです。w
しかも小さなもの…。
みなさん本格的なカメラを数台で撮られている中、負けじと小さなデジカメでこっそり撮影してきましたww
諸木野の桜の観賞について
諸木野の地域は山深い場所にあります。気温ももちろん平地より低いので4月でもまだまだ寒いです。
なので十分に暖かい格好をしてきてもいいくらいです。
本格的に撮影をされるのなら、暖かい飲み物なども用意して万全の体制で臨んで下さい。
諸木野の桜の撮影について
観桜自体は水田側ならどの辺りから見ても美しく見ることができます。
しかし、水田の周りには鹿よけのために金網が張られているのでカメラでの撮影に関しては場所が限られています。
みなさん金網の網の隙間にレンズをつっこんで撮影されていました。
あぜ道のような所を歩いていって別の角度から見たり撮ったりすることはできますが、ベストポジションはやはりみなさん同じ場所のようです。
こちらが別角度になりますが、水田に映る桜はやはりさっきの方がきれいに見えますね。
山も入るように撮影しようとすると電柱が映り込んでしまいます。
やはりもう少し薄暗い時間帯だと「桜と水面に映る桜」だけが浮かび上がってくるんでしょうね。
諸木野の桜の水田について
やはり諸木野の桜は水田に映りこむ姿が一番綺麗に見えるでしょう。
しかし、よく考えるとこの時期はまだ田んぼに水が張ってある所ってあまりないと思います。
しかも山深い場所にあるこの地域なら田植えの時期ももっと遅いはずです。なのになぜもう水が張ってあり、田植えが終わっているの?
実はカメラマンのために桜の開花にああせて水を張り田植えもされておられるそうです。
ありがたいことですね。
諸木野の桜の見頃は?
僕が訪れたのは4月の中旬でした。15日だったので本当に中旬の中旬。w
同じ宇陀市で有名な『又兵衛桜』の約一週間後で、だいたい近所にある佛隆寺の『千年桜』と同じ頃になります。
同日に両方とも見たのですが、僕が訪れた際は『千年桜』はだいぶ散り始めており、『又兵衛桜』はさらに散っていました。
諸木野の桜、トイレなどは?
実は諸木野の桜、トイレもしっかりありました。
しかもトイレだけではなくて「温かいもの」もあるのです!w
小さな看板を追うとまるで宝探しのように順番に小さな案内板が…。
薪がたくさん積まれたその先には…。
えええええ!
普通の民家ではないですか!?
「ここを入って右」となっています。
入って中をみたい衝動にはかられたのですが、『こんな早朝に入っていっていいのだろうか……。』という思いもあり、そもそも催してもいなかったので行かずじまいに…。
今ブログを書きながら、『行っておけばよかった…。』という結果に。
左に見えるドラム缶ではおそらく薪が燃やされ、たき火のようにあったかくなっていました。
美しい水田に映る桜以外にも、ところどころに桜は咲いていました。
諸木野は山深い場所にある自然いっぱいの美しい景色が広がる集落でした。
諸木野の桜 駐車場情報
諸木野の桜、周辺に駐車場はありません。
基本的にこの辺りは人が住んでおられる集落です。
ただ、集落に入るあたりに大きな広場があり、そこに車を停めることができました。
くれぐれも駐車禁止場所や迷惑のかかる場所に停めることはやめましょう。
下の方に車が見えますが、あの辺りに広場があります。
車をとめて水田までは徒歩で約2~3分といったところでしょうか。
諸木野の桜へのアクセスの仕方
名阪国道から来る場合、【針インター】交差点から国道369号を南下します。
約14.6㎞ほど走ると信号のある【高井】交差点があります。
その信号を超えてさらに走ると左へと曲がれる道が出てきます。
2つ目の左へと曲がれる道に「諸木野」と書かれた看板があります。
しかしかなり小さいので見逃してしまいそうです。
ちなみに逆から来たらさらに分かりにくいかもしれません。
【高井】の交差点から南へいった2つめの東へといく道です。
この道を入っていきます。
どんどん狭く暗くなりますが、気をつけながらどんどん進みます。
ガードレールのない所がほとんどなので、かなり気をつけながら進みましょう。
車1台でも狭いです。対向車が来たら場所によってはかなりバックしなければいけません。
来ないことを祈りながら進みます。w
明るくなるとまだマシなのですが、深夜に来られる際はかなり気をつけて運転しましょう。
集落が近づくと桜がお出迎えしてくれました。
朝日を浴びる桜です。
国道から集落へと続く細い山道は約2㎞ほど続きます。かなり狭く行き違いする為に待避所までかなりバックすることになる場合もあります。
まわりは基本的に片側が崖なので、運転に慣れておられない方は無理に進入しないほうがよいでしょう。
「諸木野の桜|牛繋ぎの桜の見頃やアクセスの仕方、駐車場情報を紹介」のまとめ
諸木野の桜をご紹介しました。山深い中の水田に映る桜の姿は一見の価値のあるとても美しいものです。
ただ、人里離れた静かな集落には生活をされている方がおられるので、見に行かれる際は迷惑にならないようにしましょう。
とくに美しく見える深夜や明け方、早朝などは静かに観桜するようにしましょう
奈良での桜めぐりをされる方の参考になれば幸いです。
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