奈良県宇陀市にはたくさんの桜の名所があります。
その中から今回は佛隆寺にある『千年桜』と呼ばれている桜の巨木をご紹介します。
その名の通り、樹齢が千年近くになる古木ですが、毎年春になるとたくさんの人を魅了し続けています。
駐車場やアクセスの仕方もご紹介しましょう。
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佛隆寺の咲く千年桜の花見情報
宇陀市は榛原赤埴(あかばね)にある『佛隆寺』は伊勢街道近くにあり、おそらく昔からたくさんの人々に親しまれてきたお寺の1つでしょう。
今回ご紹介する桜は、佛隆寺に入る前の長い石段の途中にある「非常に大きな1本の古い桜」です。
僕が訪れたのは平日の朝7時半前でしたが既に10人ほどの大きなカメラを持った人たちがたくさん撮影をされていました。
左下に見えている石段が上まで続いているんですが、その中腹にある桜が『千年桜』として有名なモチヅキザクラになります。
佛隆寺の千年桜
樹齢は約960年ということで、そこから『千年桜』と呼ばれており、その大きさは幹周りがなんと7.7m、そして高さが約16mにも及びます。
1983年(昭和58年)に奈良県下で最大最古の株とされ奈良県の天然記念物として指定されています。全国でも4番目の古株になります。
桜の品種はヤマザクラとエドヒガンの雑種でモチヅキザクラになります。
しかしこのモチヅキザクラは花柱に毛がなくて、萼筒(がくとう)のふくらみが円筒状楕円型をしていて長く、ヤマザクラの形質も備えており、学術上に貴重な巨樹とされています。
そして、この『千年桜』は根株から2mの高さでなんと大小11本もの枝に分かれてるのです。
11本に分かれた枝の最大幹回りは1.2mになります。
四方に枝を拡げ、樹勢も衰えずに咲き誇っています。
しかし2018年の台風20号と21号の影響により枝が損傷する被害を受けたそうです。
県や市の補助金によって修復されたようですが地元分担金も必要なようで、檀家の少ない佛隆寺では苦慮されており支援をお願いされていました。
大きな巨ザクラの『千年桜』の枝には支柱が施されていました。
『千年桜』の全体像を撮ろうとするとかなり離れないと全てが入りきらないほど大きいのです。
だいぶ離れるとやっと全体像が収まったのですが、離れすぎてどこからがどこまでが『千年桜』なのか分からなくなってしまいました。w
千年桜や他の大きな桜は満開の時期を少し過ぎてしまっていたようですが、中には満開に近いものもありました。
石段を上に登っていくと、『佛隆寺』があります。
途中に植えられている桜も枝分かれをしていたり、割と大きかったりと『千年桜』のような雰囲気がありました。
分かれた枝の伸び方がまるで桜が生きているかのように感じるものが多くありました。
この桜もかなり根株から枝分かれしています。
もしかすると『千年桜』が持っているパワーと同じ様なパワーを受けているのでしょうか?
こちらの桜はかなり枝が細いですね。
落ちた花びらで石段が染まっていきます。
あと一週間もすれば薄桃色の階段になるかもしれませんね。
この石段は約200段もあり、秋になるとこの石段の両側を彼岸花が埋め尽くすのです。
早朝にもかかわらず本格的なカメラを持ったカメラマンがたくさんおられました。
ちなみに僕は普通の小さなデジカメで頑張って撮影していました。w
階段を上がって佛隆寺に入る手前には金網の扉があるのですが、「鹿などが柵の中に入らないように、開けたら必ず閉めて下さい」とのお願いも書いてありました。
この辺りにも鹿がくるのですね。奈良公園の辺りだけだと思っていましたが、やはり奈良は鹿が多いようです。
また佛隆寺は「彼岸花」でも有名なのですが、彼岸花が養生中とのことで踏まないようにとのお願いもされていました。
佛隆寺について
佛隆寺は真言宗室生寺派の寺院で室生寺の南門として本寺と末寺の関係にあります。
850年(嘉祥3年)に空海の高弟、堅恵(けんね)が創建したと伝えられていますが、一説にはこれより先に興福寺別当、修円僧都がこの地に開いたとも言われています。
境内には石造十三重の塔、堅恵の石窟、本尊の十一面観音像、不動明王像、堅恵像、弘法大師像、茶臼、佛隆寺の桜などの重宝が多くあります。
入山料は200円になります。
佛隆寺に咲く美しい花たちです。
中には大きな巨木もあるようです。
『千年桜』と周辺に咲木誇るたくさんの桜、やはりまわりの山を含めた景色の中でも『千年桜』の存在感は大きいですね。
まるで周りにたくさん咲いている桜を率いている「ボス」のように見えてきます。
この風景は何百年か前に遡ってもほとんど変わらない風景なのですね。
夜になるとライトアップもされます。朝や昼間の景色の美しさとはまた違い、夜の暗い中に浮かび上がる『千年桜』は幻想的に映るでしょう。
ぜひライトアップされた『千年桜』も見てみたいものです。
佛隆寺の千年桜 | |
樹齢 | 約960年 |
品種 | ヤマザクラとエゾヒガン雑種モチヅキザクラ(ケヤマザクラ榛原町史より) |
大きさ | |
幹回り | 約7.7m |
高さ | 約16m |
根株より2mより11本に分岐 枝最大幹回り1.2m | |
ライトアップ | あり |
佛隆寺の駐車場について
佛隆寺には無料の駐車場があります。
収容台数は約10台です。
僕が訪れたのは朝7時半くらいですが、平日にもかかわらずこの駐車場が埋まっていました。
駐車場周辺には「佛隆寺の千年桜」と書かれたのぼりがたくさんありましたが、特にお祭り会場のようなものはありませんでした。
佛隆寺へのアクセスの仕方
<電車でのアクセス>
近鉄大阪線【榛原駅】下車~奈良交通バス「曽爾村役場前行き」約13分【高井】下車~徒歩約30分
<車でのアクセス>
名阪国道
【針インター】の交差点から国道369号を南下約14㎞で左手に「佛隆寺」の看板が出てきます。
左折して約2㎞で到着します。
「佛隆寺に咲く千年桜の花見情報|駐車場やアクセスの仕方も紹介」のまとめ
奈良県宇陀市にある「佛隆寺」
その佛隆寺へと続く石段の途中にある大きな桜は『千年桜』と呼ばれ、樹齢約960年の県下で最大最古のものになり、奈良県の天然記念物に指定されています。
ヤマザクラとエゾヒガンの雑種のモチヅキザクラという品種になります。
たくさんの桜が咲きほこる中でもとりわけ存在感のある『千年桜』。夜にはライトアップもされます。
桜の名所の多い宇陀市の中でも一見の価値のある桜になるかと思います。
奈良県での桜巡りの参考になれば幸いです。
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