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如月の意味と由来は?旧暦の2月はいつ頃?他の異名も紹介

投稿日:2020年4月17日 更新日:

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2月を表す月の異名「如月」

「如月」という名前にある意味や由来について

また旧暦での如月とは現在のいつ頃なのかについても紹介していきます。

また2月には「如月」以外にもたくさんの異名があります。

そちらもまとめてありますのであわせて解説していきます。

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如月の意味と由来は?

如月

如月は「きさらぎ」と読みます。

旧暦の2月を表す異名として使われています。

そんな「睦月」や「如月」のような月の名前を『和風月名(わふうげつめい)』といいます。

「きさらぎ」というのは日本独自の2月の名前ですが、実は中国でも2月の異名に「如月」が使われています!

ただし中国では「きさらぎ」とは読まずに「にょげつ」と読んでいます。

日本で「如月(きさらぎ)」と呼ぶようになったのにはいくつかの説があります。

如月の意味や由来について

2月が如月(きさらぎ)と呼ばれるようになったのにはたくさんの説があり、どれが正しい説なのかは分かっていません。

ここでは有力な説はもちろん、あやしい説も含めていくつか紹介していきましょう。

■重ね着説

重ね着

如月は旧暦での2月を意味します。

旧暦の2月は現在の2月と1~2ヶ月ほどズレているので、今ほどは寒くはありませんでした。

しかし、まだ寒さが残ることもあり上から重ね着をする時期だったのです。

「服の上からさらに衣(きぬ)を着る」

このことから「衣更着(きさらぎ)」と呼ばれるようになったという説があります。

なので他にも「絹更月」や「衣更月」と書くこともあります。

■なまった説

草木の芽

旧暦の2月は「草木の芽がはる頃」にあたるので「草木張り月(くさきはりつき)」と呼ばれていました。

その「草木張り月(くさきはりつき)」がなまったとする説です。
「くさきはりつき」→「くさかりつき」→「きさかりつき」→「きさらきつき」→「きさらぎ」…………。

だいぶ、なまらないとたどり着きません……。(笑)

■春の陽気説

春の陽気

「春の陽気がさらに来る月」ということから「気更来(きさらぎ)」とする説もあります。

「陽気」というのは”気候”のことであったり、”活動しようとする気”の意味がああります。

旧暦の1月や2月は今でいう「春」にあたるので、「新春(1月)で訪れた春が再びやって来る」といったところでしょうか。

■生更木

春にむかって草木が生え始める頃にあたるので「生更木」という説。

■渡り鳥からの「来更来」説

去年の八月頃に雁(かり)がやって来て、そして更に2月になり燕が渡って来出す頃にあたるので「来更来(きさらぎ)」となったとする説です。

個人的にこれはかなり苦しい由来な気がします……。ww

ちなみに「来更来」には他にも、”正月に迎えた春が更に春めいてくるから「来更来」”とする説もあります。

「如月」という漢字の由来について

「きさらぎ」という言葉については、「衣更着」や「気更来」などが由来しているのが分かりました。

しかしどうして「如月」という漢字が使われたのか?

それは中国で2月を表す「如月(にょげつ)」に由来します。

『爾雅(じが)』という中国最古の辞書に

「二月為如」(二月を如となす)

と記載されていました。

「如」には「従う」 という意味があります。

“ひとつが動き出すと萬物が次々に従って動き出すその状態”

とされているのです。

そこから「2月は『如の月』」、つまり

「世の中の万物、自然が動き出す季節」=「春に向かって万物が動きだす月」」

とされたのですね。

言葉の通り、旧暦の2月は今の春の時期にあたります。

『如の月』と言われるように、色んな花が春に向かって咲き始めたり、冬眠していた動物が動き出したり、生命が動き出す季節ですね。

如月という言葉の歴史は?

日本最古の歴史書「日本書紀」の仁徳記の中に「春分(きさらぎ)」という表現が使われています。

この頃から既に2月のことを「きさらぎ」と呼んでいたようですね。

そこに中国から伝わった「如月」という漢字が合わさって如月を「きさらぎ」と呼ぶようになったようです。

旧暦の2月は今のいつ頃?

現在、2月というとどんな感じでしょうか?

節分のある初旬はまだまだ冷え込みが強く、かなり寒くて雪が降ることもあります。

コートや手袋もまだまだ大活躍で、カイロがあったら助かる時期でしょう。

バレンタインデーが過ぎて、2月の下旬になってようやく寒さがゆるんで、場所によっては少し暖かい日もあったりします。

しかし、地方によってはまだまだかなり寒いところがけっこうあるといったところでしょうか。

ですが旧暦の「如月(2月)」はそのような現在の2月とは少し違いました。

昔と今では使われている暦(こよみ)が違うからです。

現在の2月とは1~2ヶ月のズレがあったのです。

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旧暦での如月はいつ?

現在は新暦が使われていますが約150年ほど前の1873年(明治6年)までは旧暦が使われていました。

新暦=『太陽暦』(太陽の運行にそった暦法)。

旧暦=『太陰太陽暦』(月の満ち欠けと太陽の運行を組み合わせた暦法)

旧暦での2月を現在の新暦に置き換えると………

『2月下旬から4月上旬』にあたります。

昔の如月(2月)は今よりも約1ヶ月ほどずれているんです。

現在の2月と比べると気候も暖かく、もう春といってもいいですよね。

少し寒さが残る日もあれど、桜が咲いたり動物が活動したりする時期にあたります。

なので、先ほど出てきた「衣更着」や「気更来」という言葉にも納得がいきます。

■太陰太陽暦について詳しくはこちらから

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2月の如月以外の異名は?

2月の異名「如月」ですが「如月」の語源となった「衣更着」や「絹更着」、「気更来」「来更来」などの他にも2月の異名はたくさんあります。

各地方によって『2月』の表現の仕方がさまざまだったんですね。

それではいくつか紹介していきましょう。

■仲春(ちゅうしゅん)
旧暦では1月、2月、3月が春とされています。
2月はその真ん中にあるので「仲春」と呼ばれていました。

なかなか上手いこといいますよね。

■雪消月(ゆききえつき、ゆきげづき)
これは素敵な表現ですね。「雪が消えていく月」
室町前期の歌「莫伝承(ばくでんしょう)」に
「年こえて 春こそ見えね 富士のねの 雪きえ月の 比もふれれば」
とあります。

■建卯月(けんぼうげつ・けんうづき)
「建」という文字は北斗七星の柄を意味します。
そのあとに続く「卯」というのは十二支の「うさぎ」を表しています。

古代の中国では北斗七星の柄の先が真下の北の方角を指すようになる月(11月)を十二支の最初にあたる子(ねずみ)から「建子月」としていました。

そこから順に12月が「建丑月」、1月が「建寅月」、そして2月が「建卯月」となったのです。

■令月(れいげつ)
令月には「何をするにも良い月」「素晴らしい月」「めでたい月」といった意味があります。
新元号「令和」のもとになった『万葉集』の梅花の歌三十二首の序文に
「初春の令月にして 気淑く風和ぎ 梅は鏡前の粉を披き 蘭は珮後の香を薫らす」
とあります。

■初花月(はつはなづき)
その年の春に初めて咲く花を”初花”といいます。
旧暦の2月は今でいう2月下旬から4月上旬、梅や桜が咲く時期でもありました。

こういった季節感を月の名前に盛り込むなんて昔の人は情緒豊かですよね。

■雁帰月(かりかえりづき)
冬の間に日本へ渡ってきた鳥「雁(かり)」が春になってシベリアへと帰る様子が表されています。

■酣春(かんしゅん)
「酣」というのは「たけなわ」と読みます。

“物事の一番の盛り””まっさいちゅう”と言った意味があります。

「仲春」と同じく、まさに”春まっさかり”ということを表しているんですね。

■その他の2月(如月)の異名

2月の異名は他にもまだまだたくさんあります。

名前と読み方だけでも紹介しておきます!

■その他の2月(如月)の異名
・為女(いじょ)

・殷春(いんしゅん)

・梅津早月(うめつさつき)

・梅津五月(うめつさつき)

・梅津月(うめつづき)

・梅見月(うめみづき)

・小草生月(おくさおいづき)

・華朝(かちょう)

・花朝(かちょう)

・橘如(きつじょ)

・夾鐘(きょうしょう)

・恵風(けいふう)

・降入(こうにゅう

・木の芽月(このめづき)

・春半(春半)

・春分(しゅんぶん)

・星鳥(せいちょう)

・大壮月(たいそうげつ)

・仲序(ちゅうじょ)

・仲鐘(ちゅうしょう)

・仲陽(ちゅうよう)

・中の春(なかのはる)

・美景(びけい)

・陽中(ようちゅう)

・麗月(れいげつ)

・令節(れいせつ)

「如月の意味と由来は?旧暦の2月はいつ頃?他の異名も紹介」のまとめ

如月の意味と由来について解説しました。
他にもたくさんある2月の異名もご紹介しましたが、「雪消月」や「初花月」などのように単なる数字ではなく、こういった季節感を月の名前に盛り込むなんて昔の人は情緒豊かですよね。

下記の記事では「睦月」「如月」といった和風月名の覚え方を語呂合せの短歌風にしてみました

他にも各月のたくさんの異名をまとめているので良ければぜひご覧下さい!

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月の異名を調べておられる方の参考になれば幸いです。

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