古代中国で生まれた『二十四節気』は暦の上で季節の変化を細かく知らせてくれます。
そして、そこからさらに細かくなった『七十二候』
『七十二候』とは一体どういったものなのか?
また七十二候のそれぞれの読み方や意味についても紹介していきます。
そして第三章では二十四節気と七十二候の一覧表も載せているので、どうぞ最後までご覧下さい。
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七十二候とは?
『七十二候(しちじゅうにこう)』
とは古代中国で作られた季節を表わす方法の1つです。
おおざっぱな季節ではなく、1年を72分割しているのでより細かい変化がわかるものになっています。
古代中国で使われていた暦は『太陰暦』といいます。
『太陰暦』では1年が354日になるため、使い続けていくと季節にズレがおこりました。
季節のズレは『閏月(うるう月)』や『二十四節気(にじゅうしせっき)』などで調整されることになります。
太陽の動きを取り入れた『太陰太陽暦』になったのです。
二十四節気とは季節に変化をもたらす太陽の動きに合せて1年を24の季節に分割したものです。
二十四節気は半月毎、つまり約15日毎の季節の変化を示します。
これは昔の人達にとって重要だった農業のために作られたものでもありました。
そしてその『二十四節気』はのちにさらに細かく三分割されます。
約5日おきに分けられたことによって、より細かい気象の変化や動植物の変化を知らせるようになりました。
それが『七十二候(しちじゅうにこう)』になります。
ちなみに、『気候(きこう)』という言葉はこの『二十四節気』と『七十二候』から出来ているのです。
もとになった、『二十四節気』の詳しい意味やどうやって決めたのか?に関して、
また「閏月」がどのようにして入れられるのか?
など、こちらでわかりやすく説明していますので興味があればぜひご覧下さい。
⇒旧暦の閏月の意味や決め方!二十四節気との関係をわかりやすく解説!
日本で使われている七十二候
現在日本で使われている七十二候は、日本人向けに作り変えられた「七十二候日本バージョン」といったものです。
七十二候は平安時代に日本にやってきます。
同じく古代中国で作られた「二十四節気」は昔のものがそのまま使われているのに対して、七十二候は日本の気候や風土に合うように何度も変更されていきました。
そして江戸時代に入り、渋川春海(しぶかわはるみ・しぶかわしゅんかい)という暦学者によって「本朝七十二候」が作られます。
さらに時代がすすんで、1874年(明治7年)の『略本暦(りゃくほんれき)』にはそれまでと大幅に異なった七十二候が掲載されます。
現在、日本で主に使われている七十二候はこの『略本暦』のものになります。
ちなみに、渋川春海は日本で最初の地球儀と天球儀を造った人でもあります。
1690年、今から約330年も前のことです。
七十二候はなぜ改訂されたの?
二十四節気は変更されずにそのまま使われることができました。
それは恐らく二十四節気で使われていた言葉が全て「立春」や「大暑」「大雪」などのように2文字の漢字で構成されておりイメージもしやすく、パッと見てもなんとなくの季節が分かりやすかったからなのでしょう。
それに対して七十二候はより細かい季節の変化や特徴を表わすために3文字や4文字の漢字で表わされました。
しかも「黄鶯睍睆」や「葭始生」などのようにパッとみても意味が伝わらなかったり、漢文のように漢字の読む順序の違いなどもあって分かりづらいものだったのも原因の1つとして考えられます。
また大きな原因として考えられるのは、中国と日本の気候の違いがあるでしょう。
気候が違うので各季節で感じるイメージの違いなどが生じたのだと思われます。
そのような事が日本バージョンの七十二候となった大きな原因と考えられます。
七十二候の読み方と意味
それでは「春夏秋冬」の季節ごとにわけて、七十二候の読み方と意味を紹介していきましょう!
春~七十二候の読み方と意味~
立春(りっしゅん)
■東風解凍(はるかぜ こおりを とく)
・春の暖かい風が冬の厚い氷を解かし始める頃。
※「東風(こち)」とは春風を表わす言葉です。
・2/4~2/8頃
・初候
■黄鶯睍睆(うぐいす なく)
・うぐいすが春の到来を告げ鳴き始める頃。
・2/9~2/13頃
・次候
■魚上氷(うお こおりを いずる)
・暖かくなり川や湖の氷が割れ、氷の下で泳いでいた魚たちが氷の上へ跳ね上がる頃。
・2/14~2/18頃
・末候
⇒立春とは?二十四節気での意味や縁起の良い食べ物を分かりやすく紹介
雨水(うすい)
■土脉潤起(つちのしょう うるおい おこる)
・春の暖かい雨が降り、大地の土に潤いを与える頃。
※「脉」という漢字は「脈」の俗字になります。
・2/19~2/23頃
・初候
■霞始靆(かすみ はじめて たなびく)
・霞(かすみ)がたなびき始める頃。
※春に出る霧のことをかすみと呼びます。
・2/24~2/28頃
・次候
■草木萠動(そうもく めばえ いずる)
・草木が芽吹き始める頃。
※草の芽が萌え出すことを「草萌え(くさもえ)」と呼びます。
・2/29~3/4頃
・末候
⇒二十四節気の雨水の意味は?2021年ではいつ?旬の食べ物も紹介
啓蟄(けいちつ)
■蟄虫啓戸(すごもりむし とを ひらく)
・冬眠をしていた虫が出てくる頃。
※虫と書いてますが冬眠から目覚める全ての生き物を表わしています。
・3/5~3/9頃
・初候
■桃始笑(もも はじめて さく)
・桃の花が咲き始める頃。
※昔は「咲く」という言葉を「笑う」と表現したのです。
・3/10~3/14頃
・次候
■菜虫化蝶(なむし ちょうと なる)
・青虫が蝶へと成長し羽ばたく頃。
※菜虫とは大根や蕪などの葉っぱに付く青虫のことです。
・3/15~3/19頃
・末候
春分(しゅんぶん)
■雀始巣(すずめ はじめて すくう)
・雀が巣を作る頃。
・3/20~3/24頃
・初候
■桜始開(さくら はじめて ひらく)
・桜の花が咲き始める頃。
・3/25~3/29頃
・次候
■雷乃発声(かみなり すなわち こえを はっす)
・遠くで空で雷の音がなり始める頃。
・3/30~4/3頃
・末候
⇒春分の日とは?意味や決め方について!その年で変わるのはなぜ?
清明(せいめい)
■玄鳥至(つばめ きたる)
・南の国からつばめが渡ってくる頃。
※「玄鳥(げんちょう)」はツバメの異名になります。
・4/4~4/8頃
・初候
■鴻雁北(こうがん かえる)
・日本で過ごした渡り鳥の「雁」が北へと帰っていく頃。
※渡り鳥「雁(かり)」は「がん」とも呼び、また「鴈」と書くこともあります。
・4/9~4/13頃
・次候
■虹始見(にじ はじめて あらわる)
・雨上がりの空に虹が見え始める頃。
・4/14~4/19頃
・末候
穀雨(こくう)
■葭始生(あし はじめて しょうず)
・水辺の葭が芽を吹き始める頃。
・4/20~4/24頃
・初候
■霜止出苗(しも やみて なえ いずる)
・霜も降りなくなり、稲の苗が苗代で育つ頃。
霜は作物の大敵とされているのです。
・4/25~4/29頃
・次候
■牡丹華(ぼたん はなさく)
・牡丹が開花し始める頃。
牡丹は「百花の王」と呼ばれています。
※中国では国の代表花としても牡丹があげられるのです。
・4/30~5/4頃
・末候
夏~七十二候の読み方と意味~
立夏(りっか)
■蛙始鳴(かわず はじめて なく)
・蛙が元気に活動し、鳴き始める頃。
・5/5~5/9頃
・初候
■蚯蚓出(みみず いずる)
・ミミズが土から地上に出てくる頃。
・5/10~5/14頃
・次候
■竹笋生(たけのこ しょうず)
・たけのこが出てくる頃。
・5/15~5/19頃
・末候
⇒立夏とは?2021年ではいつ?二十四節気での意味や食べ物は?
小満(しょうまん)
■蚕起食桑(かいこ おきて くわを はむ)
・蚕が桑の葉をたくさん食べ成長する頃。
・5/20~5/25頃
・初候
■紅花栄(べにばな さかう)
・紅花が咲きほこる頃。
※紅花は染料や口紅として利用されていました。
・5/26~5/30頃
・次候
■麦秋至(むぎのとき いたる)
・麦が熟して金色の穂をたっぷりとつける頃。
“米”ではなく”麦”にとっての「秋」です。
・5/31~6/4頃
・末候
芒種(ぼうしゅ)
■蟷螂生(かまきり しょうず)
・カマキリが卵から孵り、生まれる頃。
※カマキリは農作物には手をつけないで害虫を捕まえてくれるのでありがたい存在なのです。
・6/5~6/9頃
・初候
■腐草為蛍(くされたる くさ ほたると なる)
・草の中からホタルが出てきて、光を放ちながら飛び交う頃
※昔は暑さに蒸れて腐った草などがホタルになると信じられていたそうです。
・6/10~6/15頃
・次候
■梅子黄(うめのみ きばむ)
・梅の実が薄黄色に色づき熟す頃。
※「梅雨」という言葉は梅の実が熟す頃の雨という意味なのです。
・6/16~6/20頃
・末候
夏至(げし)
■乃東枯(なつかれくさ かるる)
・冬に芽を出した「夏枯草(かごそう)」の花が枯れたように見える頃。
※「夏枯草」は「靫草(うつぼぐさ)」の異名です。
・6/21~6/25頃
・初候
■菖蒲華(あやめ はな さく)
・アヤメが花を咲かせ始める頃。
ちなみに、アヤメ、ハナショウブ、カキツバタと似ていますが、ここでの「菖蒲」は花の咲く時期から、端午の節句で使われる菖蒲(しょうぶ)ではなくハナショウブだと考えられています。
※アヤメが咲くと梅雨到来と言われていました。
・6/26~6/30頃
・次候
■半夏生(はんげ しょうず)
・半夏が生え始める頃にあたり、田植えを終らせる時期の目安とされました。
※「半夏」は「烏柄杓(からすびじゃく)」の異名です。
・7/1~7/6頃
・末候
小暑(しょうしょ)
■温風至(あつかぜ いたる)
・暖かい風が吹き始める頃。
※「温風」とは梅雨明けの頃に吹く南風のことです。
・7/7~7/11頃
・初候
■蓮始開(はす はじめて ひらく)
・蓮の花が開き始める頃。
・7/12~7/16頃
・次候
■鷹乃学習(たか すなわち わざを ならう)
・鷹の子が飛び方を覚え、巣立ちの準備をする頃
・7/17~7/21頃
・末候
大暑(たいしょ)
■桐始結花(きり はじめて はなを むすぶ)
・桐の花が実を結び始める頃。
※昔から桐は高貴な木とされており家紋や紋章のデザインにも取り入れられてきました。
・7/22~7/26頃
・初候
■土潤溽暑(つち うるおうて むし あつし)
・土が湿って蒸し暑くなる頃
・7/27~8/1頃
・次候
■大雨時行(たいう ときどき ふる)
・夕立などのように、時々大雨が降る頃。
・8/2~8/6頃
・末候
秋~七十二候の読み方と意味~
立秋(りっしゅう)
■涼風至(すずかぜいたる)
・涼しい風が吹き始める頃
・8/7~8/11頃
・初候
■寒蟬鳴(ひぐらし なく)
・ヒグラシが夏の終わりを告げるように鳴き始める頃
・8/12/~8/16頃
・次候
■蒙霧升降(ふかき きり まとう)
・深い霧が立ちこめる頃
※秋の「霧」に対して、春に出る霧は「霞(かすみ)」と呼ばれます。
・8/17~8/22頃
・末候
⇒立秋とは?2020年ではいつ?二十四節気での意味や食べ物も紹介
処暑(しょしょ)
■綿柎開(わたの はなしべ ひらく)
・綿を包んだガクが開き始める頃。
※「柎」とは花のガクのことです。中にある白い綿毛(わたげ)が木綿の糸や布となるのです。
・8/23~8/27頃
・初候
■天地始粛(てんち はじめて さむし)
・天地の暑さがようやく静まる頃。
※「粛」には「縮む」や「しずまる」という意味があります。
・8/28~9/1頃
・次候
■禾乃登(こくもの すなわち みのる)
・稲が実り穂を垂れて色づく頃。
※「禾」とは稲穂が実ったところを表わした象形文字です。
・9/2~9/6頃
・末候
白露(はくろ)
■草露白(くさの つゆ しろし)
・草花に降りた露が白く光る頃。
・9/7~9/11頃
・初候
■鶺鴒鳴(せきれい なく)
・せきれいが鳴き始める頃。
※せきれいは日本神話の「国産み」の伝承にも登場する鳥です。
・9/12~9/16頃
・次候
■玄鳥去(つばめ さる)
・春先にやってきたツバメが南へと帰っていく頃。
・9/17~9/21頃
・末候
秋分(しゅうぶん)
■雷乃収声(かみなり すなわち こえを おさむ)
夏の間鳴り響いた雷も収まり、鳴らなくなる頃
・9/22~9/27頃
・初候
■蟄虫培戸(むし かくれて とを ふさぐ)
虫たちが土にもぐって戸をふさぎ、冬ごもりの支度をはじめる頃
・9/28~10/2頃
・次候
■水始涸(みず はじめて かるる)
・田んぼの水が抜かれ、稲刈りを始める頃。
・10/3~10/7頃
・末候
⇒秋分の日とは?決め方や意味について!その年で変わるのはなぜ?
寒露(かんろ)
■鴻雁来(こうがん きたる)
・「清明(せいめい)」の時期に北へと帰っていった渡り鳥の「雁」が再びやって来る頃。
・10/8~10/12頃
・初候
■菊花開(きくのはなひらく)
・菊の花が咲く頃。
※菊には不老長寿の薬効があるとされました。旧暦9月9日の「重陽」の節句では菊で長寿を祈願しました。
・10/13~10/17頃
・次候
■蟋蟀在戸(きりぎりす とに あり)
・戸口でコオロギが鳴く頃。
※昔は「蟋蟀(コオロギ)」のことをキリギリスと呼んでおり、秋に鳴く虫の総称でもありました。
・10/18~10/22頃
・末候
霜降(そうこう)
■霜始降(しも はじめて ふる)
・霜が降り始める頃。
・10/23~10/27頃
・初候
■霎時施(こさめ ときどき ふる)
・時々通り雨のようにパラパラと小雨が降る頃。
※「霎」は「こさめ」と読みます。
・10/28~11/1頃
・次候
■楓蔦黄(もみじ つた きばむ)
・楓(かえで)や蔦(つた)の葉が色づく頃。
・11/2~11/6頃
・末候
冬~七十二候の読み方と意味~
立冬(りっとう)
■山茶始開(つばき はじめて ひらく)
・「ツバキ」と読んでいますが、「山茶花(さざんか)」の花が咲き始める頃。
・11/7~11/11頃
・初候
■地始凍(ち はじめて こおる)
・大地が凍り始める頃。
・11/12~11/16頃
・次候
■金盞香(きんせんか さく)
・水仙の花が咲きはじめる頃。
※金盞花(きんせんか)をイメージしてしまいますが、水仙の花のことです。「金盞」は金の盃のことで、水仙の花の黄色い冠を例えているのです。
・11/17~11/21頃
・末候
⇒立冬とは?2020年ではいつ?二十四節気での意味や旬な食べ物も紹介
小雪(しょうせつ)
■虹蔵不見(にじ かくれて みえず)
・曇り空が増え、陽射しも弱まって、虹を見ることが少なくなってくる頃。
※「蔵」には潜む(ひそむ)といった意味があります。
・11/22~11/26頃
・初候
■朔風払葉(きたかぜ このはを はらう)
・北風が木の葉を落とす頃。
※「朔風」は北風のことです。
・11/27~12/1頃
・次候
■橘始黄(たちばな はじめて きばむ)
・橘の実が黄色く色づき始める頃。
※「橘」とは柑橘のことで、常緑植物であることから「永遠」を意味し、「不老不死の実」だといわれていたそうです。
・12/2~12/6頃
・末候
大雪(たいせつ)
■閉塞成冬(そら さむく ふゆと なる)
・空がふさがれて、冬が訪れる頃。
・12/7~12/10頃
・初候
■熊蟄穴(くま あなに こもる)
・熊が穴に入り、冬ごもりをする頃。
・12/11~12/15頃
・次候
■鱖魚群(さけの うお むらがる)
・海で育った鮭が群がって川を上る頃。
※「鱖」は鮭のことです。
・12/16~12/20頃
・末候
冬至(とうじ)
■乃東生(なつかれくさ しょうず)
・夏枯草が芽を出す頃。
※「夏枯草」は「靫草(うつぼぐさ)」の異名です。夏至の「乃東枯(なつかれくさ かるる)」に対応しています。
・12/21~12/25頃
・初候
■麋角解(さわしかの つの おつる)
・鹿の角が落ちる頃。
※「麋」とは大鹿のことです。枝分かれした大きな角が抜け落ちて、春になりまた新しい角が生え始めるのです。
・12/26~12/30頃
・次候
■雪下出麦(ゆき くだりて むぎ のびる)
・雪の下で麦が芽を出し始める頃。
・12/31~1/4頃
・末候
小寒(しょうかん)
■芹乃栄(せり すなわち さかう)
・春の七草のひとつでもある「芹」が盛んに成長する頃。
ちなみに、「芹(せり)」は一カ所から競り合って生えていることから「セリ」という名前になったのです。
・1/5~1/9頃
・初候
■水泉動(しみず あたたかを ふくむ)
・地中で凍っていた泉が動き始める頃。
・1/10~1/14頃
・次候
■雉始雊(きじ はじめて なく)
・雉が鳴き始める頃。
・1/15~1/19頃
・末候
大寒(だいかん)
■款冬華(ふきの はな さく)
・凍りついた地面から「ふきのとう」が咲き始める頃。
・1/20~1/24頃
・初候
■水沢腹堅(さわみず こおり つめる)
・沢の水が厚い氷となって張りつめる頃。
・1/25~1/29頃
・次候
■鶏始乳(にわとり はじめて とやにつく)
・鶏がたまごを産み始める頃。
※本来、鶏は冬には産卵せずに日照時間が長くなるのに比例して産卵率が上がり、春から夏にたくさん卵を産みました。
・1/30~2/3頃
・末候
七十二候と二十四節気の一覧表
二十四節気の各節気にあたる七十二候とその意味を一覧表にしています。
ちなみに、二十四節気に関して詳しくは知りたい方はこちらからどうぞ!
春~七十二候と二十四節気~
二十四節気 | 候 | 七十二候 | 意味 |
立春
2/4~2/18頃 |
初候 | 東風解凍 | 春風が氷を解かす頃 |
次候 | 黄鶯睍睆 | 鶯が山里で鳴き始める頃 | |
末候 | 魚上氷 | 割れた氷の下から魚が飛び出る頃 | |
雨水
2/19~3/4頃 |
初候 | 土脉潤起 | 雨が降り大地に潤いを与える頃 |
次候 | 霞始靆 | 霞がたなびき始める頃 | |
末候 | 草木萠動 | 草木が芽吹き始める頃 | |
啓蟄
3/5~3/19頃 |
初候 | 蟄虫啓戸 | 冬ごもりの虫が出てくる頃 |
次候 | 桃始笑 | 桃の花が咲きはじめる頃 | |
末候 | 菜虫化蝶 | 青虫が蝶へと成長する頃 | |
春分
3/20~4/3頃 |
初候 | 雀始巣 | 雀が巣を作る頃 |
次候 | 桜始開 | 桜の花が咲き始める頃 | |
末候 | 雷乃発声 | 遠くで雷の音がし始める頃 | |
清明
4/4~4/19頃 |
初候 | 玄鳥至 | つばめが渡って来る頃 |
次候 | 鴻雁北 | 雁が北へと帰る頃。 | |
末候 | 虹始見 | 雨の後に虹が出始める頃 | |
穀雨
4/20~5/4頃 |
初候 | 葭始生 | 葭が芽を吹き始める頃 |
次候 | 霜止出苗 | 霜が終わり苗が育つ頃 | |
末候 | 牡丹華 | 牡丹が咲き始める頃 |
夏~七十二候と二十四節気~
二十四節気 | 候 | 七十二候 | 意味 |
立夏
5/5~5/19頃 |
初候 | 蛙始鳴 | 蛙が鳴き始める頃 |
次候 | 蚯蚓出 | ミミズが土から出てくる頃 | |
末候 | 竹笋生 | たけのこが出てくる頃 | |
小満
5/20~6/4頃 |
初候 | 蚕起食桑 | 蚕が桑の葉を盛んに食べ成長する頃 |
次候 | 紅花栄 | 紅花が咲きほこる頃 | |
末候 | 麦秋至 | 麦が熟し麦秋となる頃 | |
芒種
6/5~6/20頃 |
初候 | 蟷螂生 | カマキリが生まれる頃 |
次候 | 腐草為蛍 | 草の中から蛍が出て飛び交う頃 | |
末候 | 梅子黄 | 梅の実が薄黄色に色づき熟す頃 | |
夏至
6/21~7/6頃 |
初候 | 乃東枯 | 夏枯草が枯れたように見える頃 |
次候 | 菖蒲華 | アヤメの花が咲き始める頃 | |
末候 | 半夏生 | 烏柄杓が生え始める頃 | |
小暑
7/7~7/21頃 |
初候 | 温風至 | 暖かい風が吹き始める頃 |
次候 | 蓮始開 | 蓮の花が開きはじめる頃 | |
末候 | 鷹乃学習 | 鷹の子が飛び方を覚える頃 | |
大暑
7/22~8/6頃 |
初候 | 桐始結花 | 桐の花が実を結びはじめる頃 |
次候 | 土潤溽暑 | 土が湿り蒸し暑くなる頃 | |
末候 | 大雨時行 | 時々大雨が降る頃 |
秋~七十二候と二十四節気~
二十四節気 | 候 | 七十二候 | 意味 |
立秋
8/7~8/22頃 |
初候 | 涼風至 | 涼しい風が吹く始める頃 |
次候 | 寒蟬鳴 | ヒグラシが鳴き始める頃 | |
末候 | 蒙霧升降 | 深い霧が立ちこめる頃 | |
処暑
8/23~9/6頃 |
初候 | 綿柎開 | 綿を包んだがくが開き始める頃 |
次候 | 天地始粛 | 天地の暑さがようやく静まる頃 | |
末候 | 禾乃登 | 稲が実り穂が垂れ色づく頃 | |
白露
9/7~9/21頃 |
初候 | 草露白 | 草に降りた露が白く光る頃 |
次候 | 鶺鴒鳴 | せきれいが鳴きはじめる頃 | |
末候 | 玄鳥去 | ツバメが南へ帰って行く頃 | |
秋分
9/22~10/7頃 |
初候 | 雷乃収声 | 雷が収まり鳴らなくなる頃 |
次候 | 蟄虫培戸 | 虫が土中に入り冬ごもりの支度をする頃 | |
末候 | 水始涸 | 田の水が抜かれ稲刈りを始める頃 | |
寒露
10/8~10/22頃 |
初候 | 鴻雁来 | 雁がやって来る頃 |
次候 | 菊花開 | 菊の花が咲く頃 | |
末候 | 蟋蟀在戸 | キリギリスが戸口で鳴く頃 | |
霜降
10/23~11/6頃 |
初候 | 霜始降 | 霜が降り始める頃 |
次候 | 霎時施 | 小雨が時々降る頃 | |
末候 | 楓蔦黄 | 楓や蔦の葉が色づく頃 |
冬~七十二候と二十四節気~
二十四節気 | 候 | 七十二候 | 意味 |
立冬
11/7~11/21頃 |
初候 | 山茶始開 | さざんかの花が咲き始める頃 |
次候 | 地始凍 | 大地が凍りはじめる頃 | |
末候 | 金盞香 | 水仙の花が咲き始める頃 | |
小雪
11/22~12/6頃 |
初候 | 虹蔵不見 | 虹を見ることが少なくなる頃 |
次候 | 朔風払葉 | 北風が木の葉を落とす頃 | |
末候 | 橘始黄 | 橘の実が黄色く色づきはじめる頃 | |
大雪
12/7~12/20頃 |
初候 | 閉塞成冬 | 空がふさがれ冬が訪れる頃 |
次候 | 熊蟄穴 | 熊が穴に入って冬ごもりをする頃 | |
末候 | 鱖魚群 | 鮭が群がり川を上がる頃 | |
冬至
12/21~1/4頃 |
初候 | 乃東生 | 夏枯草が芽を出す頃 |
次候 | 麋角解むし かくれて とを ふさぐ | 鹿の角が落ちる頃 | |
末候 | 雪下出麦 | 雪の下で麦が芽を出しはじめる頃 | |
小寒
1/5~1/19頃 |
初候 | 芹乃栄 | 芹が盛んに成長する頃 |
次候 | 水泉動 | 地中で凍ってた泉が動き始める頃 | |
末候 | 雉始雊 | 雉が鳴きはじめる頃 | |
大寒
1/20~2/3頃 |
初候 | 款冬華 | ふきのとうが蕾を出す頃 |
次候 | 水沢腹堅 | 沢の水が厚い氷となり張りつめる頃 | |
末候 | 鶏始乳 | 鶏が卵
を産み始める頃 |
「七十二候とは?読み方や意味を分かりやすく解説&一覧表」まとめ
七十二候について、読み方や意味などを紹介しました。
二十四節気とともに『気候』という言葉のもとになっている七十二候。
昔の人たちの情緒の豊かさを感じるものではないでしょうか?
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こちらでは旧暦の月の名前の簡単な覚え方を紹介しているので、どうぞご覧下さい。
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