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長月の意味と由来!旧暦ではいつ頃?9月の異名を多数紹介!

投稿日:2020年4月28日 更新日:

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旧暦の9月を表わす『長月』の意味や由来について紹介します。

昔の長月は今ではいつ頃になるのか?

また9月には「長月」以外にもたくさんの月の異名があるのでそちらも含めてご紹介していきましょう。

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長月の意味と由来について

長月

『長月』とは旧暦の9月を表わす月の異名です。

『長月』と書いて「ながつき」と読みます。

このような月の異名のことを『和風月名(わふうげつめい)』と言います。

他にも「睦月、如月、弥生………」と各月に日本独自の名前があります。

月の異名の由来とは?簡単な覚え方と一覧表

昔の人々は月の名前を数字では無く季節感のある言葉を使って呼んでいたのです!

では、9月を表わす『長月』ですが、どうして9月が『長月』と呼ばれるようになったのか?

これにはいくつかの説があります。

■秋の夜長説

秋の夜長

今では一日の昼の時間と夜の時間の長さほぼが同じになる「秋分の日」はだいたい9月22日から9月23日頃になります。

しかし旧暦では秋分の日が一ヶ月前の八月(葉月)にあたりました。

つまり、旧暦の九月は既に秋分の日が過ぎており冬至に向かって「昼が短く、夜が長く」なっていく時期にあたったのです。

だんだん夜が長くなっていくようすから「夜長月(よながづき)」と呼ばれるようになります。

この「夜長月(よながづき)」というのが短くなり「長月(ながつき)」と言われるようになったとする説です。

「秋の夜長」という言葉は昔からあったんですね!

ちなみに一般的にはこの説が一番有力とされています。

関連記事

秋分の日とは?決め方や意味について!その年で変わるのはなぜ?

■長い雨の月から説

秋雨

旧暦の九月は雨が多く降る時期にあたりました。

今でも九月中頃から十月上旬あたりにかけて訪れる長い雨のことを「秋の長雨(ながさめ)」と言ったりします。

そこから旧暦九月は「長雨月(ながめつき)」と呼ばれるようになります。

その「長雨月(ながめつき)」が略されて「長月(ながつき)」となったとする説です。

■名残月説

十三夜

旧暦の9月の13日はその年の最後の”観月(かんげつ)”となる月でした。

観月とは月見をすることです。

旧暦では八月十五日が「十五夜」となり『中秋の名月』として親しまれていました。

今ではあまり知られていませんが、古来日本では十五夜の月を見たあとに「十三夜(じゅうさんや)」という日本古来のお月見の日があったのです。

旧暦では毎月13日の夜を「十三夜」といいますが、特に9月の13日の夜のことをいいました。

つまり、旧暦では9月13日がその年で見られる最後のお月見だったのです。

この旧暦9月の十三夜の月のことを「名残の月(なごりのつき)」といいます。

また、十五夜の約1ヶ月後にあることから「後の月」とも呼ばれていました。

この「名残の月(なごりのつき)」が変化して「長月(ながつき)」となったとする説です。

■農作に由来する説

収穫の秋

旧暦の長月は秋の終わりにあたりました。

農作では稲も熟し成長しきった時期になります。

そこから「稲熟月(いねあがりつき)」「穂長月(ほながつき)」という名前がつけられます。

この「いねあがりつき」や「穂長月」が転じて「長月(ながつき)」となったとする説です。

■農作に由来する説 その2

稲穂が熟すということで旧暦長月は収穫の時期でもありました。

稲を刈る季節ということで「稲刈月(いねかりづき)」と呼ばれるようになります

これが省略され、まずは「ねかづき」となり、その後さらに転じて「ながつき」となったとする説です。

和風月名の由来には長月以外にも農作が由来になったものが非常にたくさんあります。

それだけ昔の人たちの暮らしと農作が密接に関わっていたということなんでしょう。

参考までに他の月の由来で農作に関連する月を紹介しておくので、もし良ければご覧下さい。

卯月の意味と由来って?旧暦ではいつ頃?4月その他の異名も紹介

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旧暦の長月は今でいうといつ頃?

9月カレンダー

旧暦の長月は9月を表わす和風月名ですが、先ほどの由来についてのところでも紹介したように現在の9月とは少し時期がズレます。

今でも9月の事を「長月」として呼んだりすることはありますが、時期的には旧暦の長月は現在よりも遅い時期にあたります。

というのも今と昔では使われている暦が違うからなのです。

■今の暦⇒新暦・太陽暦

■昔の暦⇒旧暦・太陰太陽暦(たいいんたいようれき)

今使われている新暦は太陽暦といって『太陽の運行を基準につくられた暦』です。

みんなが知っている365日で1年となり、4年に1度「閏年(うるうどし)」のあるものです。

誰もが慣れ親しんだカレンダー通りの暦ですね。

それに対して昔使われていた旧暦は太陰太陽暦(たいいんたいようれき)といって、『月と太陽の運行を組み合わせた暦』になるのです。

一ヶ月は月の満ち欠けによって決まります。

なので1年は365日ではなく354日と我々の暦より11日も少ないのです。

そのままいけば翌年、翌々年になっていくと季節感が少しずつズレていってしまいます。

そのズレを調整するために32~33ヶ月に一度「うるう月」が使用されていたのです。

このような、暦の違いがあるために現在と昔の暦では少しのズレがあるのです。

旧暦での「長月」を現在の新暦に置き換えてみると…………。

■9月下旬~11月上旬頃

が長月の時期となります。

約1ヶ月~2ヶ月ほどのズレがありますね。

旧暦での長月は現在の9月下旬から11月上旬頃となるので、秋の真っ盛りから後半へと入っていく時期になりますね。

長月の由来のところで出てきた「秋の夜長説」や「長雨」「名残の月」「農作に由来する説」などの時期ともピッタリと合いますね。

■旧暦と新暦の違いやズレについて詳しくはこちらから

旧暦と新暦の意味とは?違いやズレはなぜ?どうして暦は変わったの?

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9月の異名はまだまだたくさん!

長月の文字

■稲熟月(いねあがりづき)
旧暦の長月は収穫の時期でもありました。
稲穂が熟している様子から付けられた名前ですね。

■色取月(いろどりづき・いろどるづき)
葉月にもよく似た意味の月名がありますが、秋になり葉っぱが色づくことから付けられた名前です。

■彩る月(いろどるつき)
こちらも紅葉の様子が表わされていますね。

■小田刈月(おだかりづき)
こちらも農作に関連する月名です。
「田んぼの稲を刈りとる月」ということから付けられた名前です。

“小さな田”が多かったのでしょうかね?

■菊月(きくづき・きくげつ)
五節句の1つ、九月九日の重陽(ちょうよう)の節句は菊が咲く季節にあたるために「菊の節句」と呼ばれていました。

「菊」が咲く月であり、「菊の節句」がある月ということで「菊月(きくづき)」や「菊咲月(きくさづき)」また「菊開月(きくさきづき)」などとも呼ばれていました。

■季秋(きしゅう)
旧暦での各季節は

「春:1月2月3月・夏:4月5月6月・秋:7月8月9月・冬:10月11月12月」

と分かれます。

そして各季節の「前半・中・後半」は『孟・仲・季』という文字で表わされました。

これでいくと9月は秋の後半にあたるので「季秋」となります。

■建戌月(けんじゅつげつ)
「建」という文字は北斗七星の柄を意味しています。
そのあとに続く「戌」というのは十二支の「いぬ」を表しています。

古代の中国では北斗七星の柄の先が真下の北の方角を指すようになる月(11月)を十二支の最初にあたる子(ねずみ)から「建子月」としていました。

そこから順に12月が「建丑月」、そして1月が「建寅月」となります。

この順番で7月にあたるのが「建戌月」となります。

■寝覚月(ねざめづき)
秋の夜長で寝ていても目が覚めがちになる月ということから名付けられました。

室町時代の歌集「蔵玉和歌集」の中に藤原家隆が

「いく床か おなじ枕のねさめ月 秋にはたえぬ 長きよすがら」

と詠んでいます。

■晩秋(ばんしゅう・くれのあき)
上記「季秋」の欄でも説明しましたが、旧暦では「7月8月9月」が秋とされていました。

秋の終わりにあたるので「晩秋」と呼ばれたのですね。

■暮秋(ぼしゅう)
こちらも「晩秋」同様に暮れの秋を意味した名前ですね。

■その他の九月『長月』の異名
9月には他にもまだまだたくさんの異名があるんです!

名前と読み方を紹介しておきます。

■その他の九月『長月』の異名
・戌の月(いぬのつき)

・色染月(いろそめづき)

・祝月(いわいづき)

・詠月(えいげつ)

・貫月(かんげつ)

・寒露(かんろ)

・菊秋(きくあき・きくしゅう)

・菊秋(きくしゅう・きくあき・きくのあき)

・菊間月(きくまづき)

・菊見月(きくみづき)

・季商(きしょう)

・季白(きはく)

・朽月(きゅうげつ)

・窮秋(きゅうしゅう)

・九秋(きゅうしゅう)

・勁秋(けいしゅう)

・玄(げん・ながつき・ながづき)

・玄月(げんげつ・ながつき・ながづき)

・高秋(こうしゅう)

・紅樹(こうじゅ)

・鴻賓(こうひん)

・鴻賓月(こうひんげつ)

・梢の秋(こずえのあき)

・木末の秋(こずえのあき)

・歳晏(さいあん)

・残秋(ざんしゅう)

・終玄(しゅうげん)

・授衣(じゅい・じゅえ)

・粛霜(しゅくそう)

・秋末(しゅうまつ)

・戌月(じゅつげつ・ぼげつ)

・杪秋(しょうしゅう・びょうしゅう)

・青女月(せいじょづき)

・凄辰(せいしん)

・折秋(せっしゅう)

・霜月(そうげつ)

・霜降(そうこう)

・霜辰(そうしん)

・素秋(そしゅう)

・大火(だいか)

・竹酔月(ちくすいづき)

・長月(ちょうげつ・ながつき・ながづき)

・重陽(ちょうよう)

・天雎(てんき)

・九月(ながつき・ながづき)

・剥月(はくげつ)

・白蔵(はくぞう)

・杪商(びょうしょう)

・無射(ぶえき)

・亡射(ぼうしゃ)

・慕商(ぼしょう)

・暮商(ぼしょう)

・末秋(まっしゅう)

・末垂(まつすい)

・紅葉月(もみじづき)

・夜長月(よながづき)

・涼秋(りょうしゅう)

「長月の意味と由来!旧暦ではいつ頃?9月の異名を多数紹介!」のまとめ

『長月』の意味と由来について、また現在の時期についてやたくさんある9月の異名をご紹介しました。

「睦月、如月、弥生……」と12ヶ月分の和風月名がありますが、なかなか覚えにくいもんですよね。

そこで和風月名を語呂合せの短歌にして見ました。

我ながら覚えやすいのではないか?と思っているので、もし良ければこちらの記事もご覧下さいね!

月の異名の由来とは?簡単な覚え方と一覧表

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和風月名を調べておられる方の参考になれば幸いです。

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