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葉月の意味と由来!旧暦ではいつ頃?8月の異名は他にもたくさん!

投稿日:2020年4月26日 更新日:

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旧暦での8月を表わす『葉月』の意味と由来についてご紹介します。

また旧暦での『葉月』が現在ではいつ頃にあたるのか?

なども解説していきます。

そして8月には『葉月』以外にもかなりたくさんの異名があります。

そちらも含めて紹介していきましょう。

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葉月の意味と由来について

葉月

旧暦の8月を表わす『葉月』

『葉月』と書いて「はづき」と読みます。

この様に旧暦では月の名前を数字ではなく別の言葉で呼ぶのですが、このような名前のことを『和風月名(わふうげつめい)』と言います。

『葉月』と聞けば「”葉っぱの月”なので夏に生い茂った葉のこと?」と思いがちですが、そうではありません。

では『葉月』とは一体何を意味しているのか?

その由来について紹介していきましょう!

『葉月』という言葉の意味や由来にはいくつかの説があります。

■葉が落ちる時期から説

『葉月』とは旧暦での8月を意味していますが、旧暦での8月は夏の時期ではありません。

“秋になり葉が落ち始める時期”だったのです。

落葉

「葉が落ちる月」という意味から「葉落ち月(はおちづき)」と呼ばれます。

その「葉落ち月」が転じて『葉月』なったとする説です。

正確な語源とされるものが実は決まっていないのですが、一般的にはこちらの説が一番言われており、有力に思えます。

■農作から来た説

先ほども説明したように葉月は秋の時期にあたります。

農作ではまさに収穫の時期の頃になり、稲の穂も成長し張ってきます。

穂張り月のイラスト

「稲の穂が張る時期」ということで「(ほはりづき)」「張り月(はりづき)」と呼ばれていました。

その「穂張り月」が転じて「はづき」となったとする説です。

ちなみに、和風月名の由来には農作に関連するものが非常に多いのです。

それだけ農作が生活に密接していたということなんでしょうね。

「他の月での意味や由来についての記事」のリンクを貼っておくので、よければどうぞ参考程度にご覧下さい。

卯月の意味と由来って?旧暦ではいつ頃?4月その他の異名も紹介

皐月の意味と由来!旧暦ではいつ頃?五月の異名は他にもたくさん!?

水無月の意味と由来!旧暦ではいつ頃?6月の異名は他にもたくさん!

文月の意味と由来!旧暦ではいつ頃?7月の異名も多数紹介!

長月の意味と由来!旧暦ではいつ頃?9月の異名を多数紹介!

■渡り鳥説

雁の群れ

「雁(かり・がん)」と言う名前のカモに似た渡り鳥がいます。

旧暦の8月頃になると雁が北から渡ってきました。

そこから「初雁月(はつかりづき)」「初来月(はつきづき)」などと呼ばれるようになりました。

それが時代とともに変化して「はづき」となったとする説です。

■台風説

台風

南風と書いて「はえ」と読みます。

南風とは南方からくる強い風のことですが、現在では夏季に吹く風のことをいうことが多いです。

旧暦の8月は秋頃の季節にあたるので、これだと南風の季節と合いません。

ですが、秋の時期で台風がたくさんやって来たことから「南風月(はえづき)」と呼ばれたのです。

そして、この「南風月(はえづき)」が短くなって「はづき」となったとする説です。

旧暦の水無月は今でいうといつ頃?

結論から言うと【葉月の意味と由来について】の章で紹介したように旧暦の葉月は秋にあたる時期になります!

今の8月とはかなりズレがありますよね?

というのも、昔の暦(こよみ)と今の暦が違うからなのです。

暦とは分かりやすくいうとカレンダーのようなものですね。

■今の暦⇒新暦・太陽暦

■昔の暦⇒旧暦・太陰太陽暦(たいいんたいようれき

現在みんなが使っている新暦は太陽暦(たいようれき)といいます。

地球が太陽のまわりを公転(一周)する時間を基本に作られた暦です。

普段のカレンダー通り、1年は365日あり、4年に1度のうるう年がある暦です。

それに対して、旧暦は太陰太陽暦(たいいんたいようれき)と言ってこちらは月の満ち欠けと太陽の運行を組み合わせた暦になります。

一ヶ月は月の満ち欠けに寄って決まるので1年は354日になり、うるう年はありません。

現在の1年にあたる365日には11日も足りません。

354日周期で毎年いくと年々季節が少しずつですがズレていきますよね?

そのズレは32ヶ月~33ヶ月に一度「うるう月」を入れ、1年を13ヶ月にすることによって調整していました。

この暦の違いによって今と昔では期間でいうと1ヶ月~2ヶ月ほどのズレがあるのです。

そこで旧暦での『葉月』を現在の新暦に変換してみると………。

■8月下旬~10月上旬

となります。

だいたい1ヶ月~2ヶ月ほどのズレになりますよね。

旧暦での葉月(8月)は今の8月下旬~10月上旬にあたります。

今で言えばまるまる9月が含まれ、10月上旬まであるので前半は夏の暑さが少し残りつつも、後半はかなり涼しい時期だったように思えます。

季節で言ってもやはり「夏」というよりは「秋」になるでしょうね。

■閏月の仕組みや入れ方などについて詳しくはこちらから

旧暦の閏月の意味や決め方!二十四節気との関係をわかりやすく解説!

■旧暦と新暦の違いやズレについて詳しくはこちらから

旧暦と新暦の意味とは?違いやズレはなぜ?どうして暦は変わったの?

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8月に関連する行事や風習について

それではちょっと”ひと休み!”

ということで、ここでは8月に関連する記事を紹介していきます。

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8月の異名は他にもたくさん!

葉月の文字■秋風月(あきかぜづき・あきかぜのつき)

秋真っ只中の様子を「秋の風が吹く月」として表現しているのですね。

室町時代の歌集「蔵玉和歌集」の中で

「萩の葉に 露ふきみだす 音よりや 身にしみそめし 秋風の月」

と詠まれています。

■燕去月(えんきょづき・つばめさりづき)

南からやってきた燕がこの時期に帰っていく時期にあたるために「燕去月」とも呼ばれていました。

■雁来月(かりきづき・かりくづき・がんらいげつ)

【葉月の意味と由来について】の章でも出てきましたが、こちらも旧暦の8月頃にやって来る渡り鳥「雁(がん・かり)」に由来する名前です。

■建酉月(けんゆうげつ)
「建」という文字は北斗七星の柄を意味しています。
そのあとに続く「酉」というのは十二支の「とり」を表しています。

古代の中国では北斗七星の柄の先が真下の北の方角を指すようになる月(11月)を十二支の最初にあたる子(ねずみ)から「建子月」としていました。

そこから順に12月が「建丑月」、そして1月が「建寅月」となります。

そのまま順番でいくと8月にあたるのが「建酉月」になります。

■紅染月(こうぞめづき・こぞめづき・べにそめづき)

「紅色に染まる月」という字の通り、秋になり木々が紅葉する様子が表わされています。

■木染月(こぞめづき・きぞめづき)

こちらも「紅染月」と同じですね。木々が紅に染まる様子を表わしています。

■清秋(せいしゅう)

「清秋」とは字の通り、清く澄んだ秋の空ですね。

9月~10月頃のすっきりと空が広がっている様子が伝わります。

■盛秋(せいしゅう)

こちらも字の通りですね。

秋真っ盛りの様子が表わされています。

■仲秋(ちゅうしゅう・ちゅうじゅう・なかあき・なかのあき・なかなるあき

旧暦では各季節を

「春:1月2月3月・夏:4月5月6月・秋:7月8月9月・冬:10月11月12月」

のように分けます。

そして各季節の「前半・中・後半」を『孟・仲・季』という文字であらわしました。

これでいくと8月は秋の真ん中になるので「仲秋」となりました。

■その他の八月『葉月』の異名

8月にはまだまだたくさんの異名があります。

名前と読み方だけでも紹介しておきましょう。

■その他の八月『葉月』の異名
・燕去(えんきょ)

・燕月(えんげつ)

・王秋(おうしゅう)

・桂月(かつらづき・けいづき)

・観月(かんげつ)

・寒旦(かんたん)

・雁来(がんらい)

・橘春(きつしゅん)

・金涼(きんりょう)

・草月・草津月(くさつづき)

・桂秋(けいしゅう)

・迎寒(げいかん)

・月夕(げっせぉ)

・高秋(こうしゅう)

・濃染月(こぞめづき)

・さざはな月(ささはなさづき)

・柘月(しゃげつ)

・秋高(しゅうこう)

・秋清(しゅうせい)

・秋壮(しゅうそう)

・秋中(しゅうちゅう)

・秋半(しゅうはん)

・秋涼(しゅうりょう)

・寿星(じゅせい)

・商音(しょういん)

・簫瑟(しょうしつ)

・正秋(しょうしゅう)

・深秋(しんしゅう)

・豆雨(ずう)

・西頴(せいえい)

・西影(せいけい)

・清月(せいげつ)

・正秋(せいしゅう)

・壮(そう・はつき・はづき)

・壮月(そうげつ)

・素月(そげつ)

・其色月(そのいろづき)

・染色月(そめいろづき)

・大章(たいしょう)

・竹の春(たけのはる)

・竹春(ちくしゅん)

・中秋(ちゅうしゅう・ちゅうじゅう・なかあき・なかのあき・なかなるあき)

・仲商(ちゅうしょう)

・中律(ちゅうりつ)

・長五(ちょうご)

・月見月(つきみづき)

・天岡(てんこう)

・豆雨(とうう)

・酉の月(とりのつき)

・難月(なんげつ)

・南呂(なんりょ・なんろ)

・葉落月(はおちづき・はつき)

・萩月(はぎづき)

・剥事(はくじ)

・剥棗(はくそう)

・白露(はくろ)

・八月(はつき・はづき)

・雁初来(はづき)

・葉月(ようげつ)

・半秋(はんしゅう)

・風高(ふうこう)

・酉月(ゆうげつ)

・涼秋(りょうしゅう)

・涼商(りょうしょう)

「葉月の意味と由来!旧暦ではいつ頃?8月の異名は他にもたくさん!」のまとめ

『葉月』の語源の意味や由来について紹介しました。

「睦月・如月・弥生・卯月……」と続いていく和風月名。

これって、なかなか覚えにくいですよね?

なので和風月名を簡単な語呂合せの短歌にしてみました。

こちらの記事で覚え方を紹介していますので良ければぜひ覧下さいね!

月の異名の由来とは?簡単な覚え方と一覧表

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和風月名について色々と調べておられる方の参考になれば幸いです。

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