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霜月の意味と由来!旧暦ではいつ頃?11月の異名はこんなにたくさん!

投稿日:2020年4月30日 更新日:

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旧暦の11月を表わす『霜月』

『霜月』の意味と由来については色々な説があります。

また、今でも11月の事を『霜月』と言いますが、今と昔では11月の時期が少し違います。

旧暦での霜月が今のいつ頃になるのか?

そして、『霜月』以外にもたくさんある11月の異名も含めて紹介していきましょう。

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霜月の意味と由来について

霜月

あらためて、『霜月』は旧暦での11月を表わします。

『霜月』と書いて一般的には「しもつき」と読みますが、「そうげつ」とも呼ばれています。

霜月の意味や由来についてはいくつかの説があるので、ひとつずつ紹介していきましょう。

■霜が降りる月説

霜が降りる様子

旧暦の11月は今よりももっと深い冬の時期にあたりました。

つまり”霜が降りる季節”だったのです。

ここから「霜降り月・霜降月(しもふりつき)」と呼ばれました。

この「霜降り月・霜降月」というのが略されていき、『霜月』となったとする説です。

平安時代後期の歌学書『奥義抄(おうぎしょう)』には

「十一月(しもつき)霜しきりに降るゆえに霜降月(しもふりつき)といふを誤(あやま)れり」

とあります。

意味としては「”たくさん霜が降る月”というのが誤って霜月と言うようになった」といったところです。

この時代に既に霜月の理由が記されているんですね。

霜月の由来として、この説が定説になっていますが、やはり一番有力な説でしょう。

ちなみに『霜月』と書いて「そうげつ」とも読みますが、「そうげつ」には霜と月の光を表わす意味や、霜の降りた夜の冷たく澄んだ月を表わす意味もあります。

情緒豊かな表現ですよね。

■「食物月」から説

新嘗祭

「食物月」と書いて「をしものつき」と読みます。

旧暦の11月には新嘗祭など収穫を祝う行事がありました。

その際にその年に収穫したものをみんなで食べることから「食物月(をしものつき)」と呼ばれるようになり、それが短くなって「しもつき」となったとする説です。

■農作関連の説

脱穀

旧暦11月は秋に収穫した稲の籾を摺る月にあたりました。

そこから「摺籾月(すりもみづき)」と呼ばれました。

その「摺籾月(すりもみづき)」が略されて「しもづき」となったとする説です。

「すりもみづき」から「しもづき」まで変化するにはけっこうかかりそうですね。w

前述の「食物月」と同様に和風月名の語源には農作に関連する由来が数多くあります。

昔の人たちにとって農作というものがそれだけ生活に密接に関わっていたということでしょうね。

いくつか農作関連の由来がある和風月名の記事を紹介しておくので、よければご覧下さい。

卯月の意味と由来って?旧暦ではいつ頃?4月その他の異名も紹介

皐月の意味と由来!旧暦ではいつ頃?五月の異名は他にもたくさん!?

水無月の意味と由来!旧暦ではいつ頃?6月の異名は他にもたくさん!

文月の意味と由来!旧暦ではいつ頃?7月の異名も多数紹介!

葉月の意味と由来!旧暦ではいつ頃?8月の異名は他にもたくさん!

長月の意味と由来!旧暦ではいつ頃?9月の異名を多数紹介!

■陽光が弱る時期説

冬になり太陽の光が弱まる時期になります。

そこからものが「凋む月(しぼむつき)」となり、転じて「しもつき」となったとする説です

■上月・下月説

10月までを「上月」とし、それに対して11月以降が「下月」とされました。

その「下月」が転じて「霜月」となったとする説です。

旧暦の霜月は今でいうといつ頃?

11月のカレンダー

旧暦の霜月は霜が降りる季節が由来だと紹介しました。

つまり現在の11月よりももっと寒い冬の時期にあたるのです。

今と昔のこの時期のズレは使われている暦の違いによっておこります。

1873年(明治6年)に新暦である「太陽暦」が使われるようになり、僕たちが慣れ親しんだ暦になりますが、それまでは旧暦である「太陰太陽暦(たいいんたいようれき)」が使われていました。

約150年ほど前までは月の名前をそれぞれの地域で季節感のある言葉で表現していたんですね。

全国的な呼び名としての統一感はないものの、今よりも情緒が豊かであったようにも思えますね。

・新暦=太陽暦(太陽の運行を基準とした暦法)

・旧暦=太陰太陽暦(月の満ち欠けと太陽の運行を組み合わせた暦法)

太陽暦は普段使っているカレンダー通りの暦です。

1年365日、4年に1度「うるう年」があるものです。

それに対して、旧暦の太陰太陽暦では月の満ち欠けで一ヶ月の長さが決まります。

なので一年は354日となり、現在の一年よりも11日も足りません。

足りないまま年を重ねていくと毎年少しずつ季節がズレていきますよね?

そのズレを調整するために32から33ヶ月に一度「うるう月」が使われて一年を13ヶ月としていました。

このような暦の違いがあるために、今と昔では季節にズレが生じていたのです。

では、旧暦での霜月を現在の暦に置き換えるといつ頃になるのか?

■11月下旬から1月初旬頃

になります。

今とは約1ヶ月~2ヶ月ほどのズレになるのです。

旧暦の霜月は現在の11月下旬から1月上旬頃になるので、「霜が降りる季節」にもピッタリとあてはまります。

今よりはだいぶ寒い時期だったんですね。

■旧暦と新暦の違いやズレについて詳しくはこちらから

旧暦と新暦の意味とは?違いやズレはなぜ?どうして暦は変わったの?

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11月に関連する行事などについて

それではちょっと”ひとやすみ”!

ここでは11月に関連する記事をいくつか紹介します。

もし興味のある物があればちょっと覗いてみて下さい。

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カセットコンロの選び方!ボンベの種類や互換性についても紹介

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11月の異名はこんなにたくさん!

霜月の文字

11月を表わす異名は『霜月』以外にもあります。

その他の月の異名と簡単な由来を紹介していきます。

■顔見世月(かおみせづき)
昔の歌舞伎役者の雇用契約は1年で11月から翌10月までの1期間でした。

そして旧暦11月に役者の顔ぶれが変わったのを発表するのが顔見世でした。

そこから「顔見世月」と呼ばれています。

■神楽月(かぐらづき)
神楽(かぐら)というのは神に関する儀式の時に神前で奏される歌や舞のことです。

旧暦の霜月の時期には稲の収穫を祝う神楽が盛んに行われていたことからこの名前が付きました。

室町時代の歌集「蔵玉和歌集(ぞうぎょくわかしゅう)」の中で
「知らず来て よもの宮居の 神楽月 たつ榊葉の 音のさやけさ」
と詠まれています。

■神帰月(かみかきづき・かみかえりづき・しんきづき)
毎年10月に出雲大社に神様が全国から集まることから、出雲大社以外の地域の神様がいなくなることに由来して「神無月」となったとする俗説があります。

11月になって、その神様が帰ってくることから「神帰月」と呼ばれるようになりました。

■神来月(かみきづき・かみかえりづき)
こちらも「神帰月」と同じく出雲大社に集まった神々が帰ってくることから名付けられた名前です。

■建子月(けんしげつ)
「建」という文字は北斗七星の柄を意味しています。
そのあとに続く「子」というのは十二支の「ねずみ」を表しています。

古代の中国では北斗七星の柄の先が真下の北の方角を指すようになる月を十二支の最初にあたる子(ねずみ)から「建子月」としていました。

11月がその月にあてはまるために「建子月」と呼ばれています。

■子月(しげつ)
「建子月」と同様に、古代の中国では冬至を含んだ月に北斗七星の柄の先が真下の北の方角を指すので、その月を十二支の最初にあたる子(ねずみ)から「子月(しげつ)」としました。

11月がその月にあたるため、11月のことを「子月(しげつ)」と言います。

「子月(ねづき)」「子(ね)」「子の月(ねのつき)」とも呼ばれています。

■仲冬(ちゅうとう・なかのふゆ)
旧暦での各季節の分け方は
「春:1月2月3月・夏:4月5月6月・秋:7月8月9月・冬:10月11月12月」
となります。

そして各季節の「前半・中・後半」は『孟・仲・季』という文字であらわされました。

11月は冬の真ん中にあたるので「仲冬」と呼ばれています。

「中冬」と書いて「ちゅうとう・なかのふゆ」と呼ばれたりもします。

■雪待月(ゆきまちづき・ゆきまつつき)
旧暦の11月は冬支度が終って雪が降ってくるのを待つ時期にあたりました。

そこから「雪待月」と呼ばれていたのです。

■雪見月(ゆきみづき)
こちらの名前を呼んでいた地域ではおそらく既に雪が降っていたのでしょう。

「雪を見る月」ということから「雪見月」とも呼ばれていました。

現在の様に月の名前を単なる数字ではなく、このような季節感のある名前で表わすあたりに昔の人々の情緒豊かな感性を感じますね。

■その他の11月(霜月)の異名
11月の異名はまだまだたくさんあります。

名前と読み方を紹介していきましょう。

■その他の11月(霜月)の異名
・一陽(いちよう)

・芸生(うんせい)

・雲半(うんはん)

・鴨月(おうげつ)

・黄鐘(おうしき・おうしょう・こうしょう)

・会星(かいせい)

・革月(かくげつ)

・葭月(かげつ)

・辜(こ・しもつき)

・広寒(こうかん)

・広寒月(こうかんげつ)

・辜月(こげつ)

・朔易(さくい・さくえき)

・三至(さんし)

・十一月(しもつき)

・霜見月(しもみづき)

・周正(しゅうしょう・しゅうせい)

・章月(しょうげつ)

・正冬(しょうとう)

・新陽(しんよう)

・星紀(せいき)

・盛冬(せいとう)

・千月(せんげつ)

・霜辰(そうしん)

・霜晨(そうしん)

・相天(そうてん)

・霜辰(そうしん)

・霜晨(そうしん)

・相天(そうてん)

・霜朝(そうちょう)

・大雪(たいせつ)

・達月(たつげつ)

・短至(たんし)

・暢月(ちょうげつ)

・霜隠月(つゆごもりづき)

・露隠葉月(つゆごもりのはづき)

・露隠端月(つゆごもりのはづき)

・天正月(てんしょうがつ)

・天泉(てんせん)

・冬半(とうはん)

・日凍(にっとう)

・半冬(はんとう)

・畢辜(ひっこ)

・肥冬(ひとう)

・氷壮(ひょうそう)

・風寒(ふうかん)

・陽復(ようふく)

・六呂(りくりょ・りくろ)

・竜潜月(りゅうせんづき)

「霜月の意味と由来!旧暦ではいつ頃?11月の異名はこんなにたくさん!」まとめ

『霜月』の意味や由来について紹介しました。

「睦月、如月、弥生………」と続く和風月名ですが、けっこうこれって覚えるのが大変ですよね。

そこで『和風月名』を語呂合せで簡単に覚えられる短歌にしてみました!

自分で言うのもなんですが、けっこう覚えやすくできたと思うので、もし良かったらご覧下さいね!

月の異名の由来とは?簡単な覚え方と一覧表

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月の異名を調べておられる方の参考になれば幸いです。

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